iPod touchとAndroid(PHOTON)善し悪しを考える~その2

今回はiOSとAndroidの対応の違い、サポートなどに関して考えてみたい。

今iOSはバージョン5になり、今までよりもさらに使いやすくなり、iMessageやiCloudなどを搭載しさらに洗練されたOSとなっている。
元々、これらの思想は研究開発されている事ではあるが、Appleがいち早く取り入れて商用化させたところに意味がある。
対応する機種もiPhone3GS以降と2009年に発売したモデルでも対応をしているのが興味深いところだ。
恐らく次ぎあたりで解像度の問題などから切り捨てられそうな気はするが…(正式発表によれば、iOS6は3GS対応だそうです。ただし機能制限は大きい)
一部に制限があるとは言え、3年前にリリースされたiPhone3GSをiOS6に対応してくるAppleと、昨年リリースされたモデルでさえアップデートがままならないAndroid。
オープンプラットホームであるが故にメーカー独自機能が邪魔になり、足並みを揃える事ができないAndroid。
この辺りは、今までも単一プラットホームで展開しているMacに一日の長があるかもしれない。(ほんの一時期互換機を展開していたが…)
実際に3GSを購入していたユーザーは大半が4か4sに買い換えているとは思われるが、それでも古い機種でもちゃんとサポートするのは昔のAppleではあり得ないことだったので評価できる。

オープンプラットホームという足かせ

AndroidはLinuxベースのOSであり、オープンプラットホームでもある。つまり、独自機能の追加やツールの追加。
システムファイルの一部変更なども認められている。それであるが故に各メーカーは特徴を出すために様々な工夫を加えている。
これはAndroidの特徴でもあり、最大の欠点でもある。

*1(モトブラー:ソーシャルサービスを一括管理できるアプリ。FacebookやTwitterなど様々なソーシャルサービスを一括管理できるが、日本ローカルに近いサービスには対応していない。
auで提供されているFriend note(旧jibe)のグローバルモデルと言う感じ。

PHOTONはどちらかというとリファレンスに近い作りになっている。とはいえ、MOTOBLUR*1と同様の機能を持つソフトウェア)のプリインストール、auからはいらないと評判のGREEやjibeがインストールされている。
日本メーカーではこれに加えてハードウェアの制御が必要となる。おサイフケータイ機能やワンセグなど。そのためにグローバルモデルよりもサポートしづらいものに仕上がってしまっている。
オープンプラットホームだからこそ、自由に出来る。しかし、その自由にカスタマイズした結果、セキュリティアップデートなどの問題をどこの誰が行うのか、明確にはされていない。
以前MicrosoftがLinuxブームの時に言っていた無責任さがよく現れている結果となった。

単一メーカーである強み

対してAppleはOSからハードウェアまですべて自社で設計を行っている。そのため、アップデートも簡単だしサポートも手厚くすることが出来る。
今でこそiPhoneも3GS、4,4sと出ている事、3GSは特に液晶の解像度で4に比べてかなり劣ることなどを考えるとこれから先のサポートは難しくなっていくことだろう。
電子機器類は人によるかもしれないがだいたい2年~3年周期で買い換えることが多い。
それを考えると、3年前にリリースされた3GSを未だにサポートするのは大変な事では無いだろうか。
これも、自社でハードウェアとソフトウェアを開発するAppleだから出来ることであって、Androidでは難しい。
Googleは2011年にモトローラ・モビリティを買収し、自社開発の端末を発表すると言われている。
他のAndroidスマートフォンを作成するメーカーに対しては自社だけを優遇することはしないとして、ライセンス契約も結んでいる。
しかし、本当にそうするのであれば、ハードウェア部門であるモトローラ・モビリティを買収した意味が無くなる。
本末転倒であると言わざるを得ない。
長く使うかどうかはわからないとしても、新しいOSにアップデートは出来るという姿勢を出している今のAppleの考え方はとても好意的に取れる。

なぜこんな事を書いたかと言うと…

auはモトローラのタブレットXOOM、2012年冬モデルRAZR ISM12MはAndroid4へのアップデートを表明しているが、PHOTONに関してはなしのつぶてとなっている。
モトローラ自身も検討中と表明しているのみで、おそらくアップデートは行われないのでは無いかと思う。
独自のソフトウェアが邪魔をしているのでは無いかと思っている。(前述のjibeやらGREEやら、MOTOBLURはアメリカも出るにも搭載されている)
Android4の推奨スペックは
デュアルコア(1GHz以上)
メモリ1GB以上
となっている。
どちらもPHOTONはクリアしているのだが、相手にされていない。
これも何かしらソフトウェアかハードウェアの問題があると考えられるが、それにしても2011年に発売されたモデルである。
しかも推奨スペックもクリアしていながら対象となりそうに無いのはどうしてなんだろう。
メーカー、キャリア、Googleの3社の事情があり、様々な問題があるのだろうが、Appleのサポートは最悪であると言われていた時代を考えると、日々の修理に関しても、トラブルであればAppleは本体交換をする。Androidは基本本体交換をしない。これはメーカーのせいだとは思うが本体交換では無くあくまでも修理、リファビッシュをするという対応しか行わない。
ここにも大きなサポートの違いが出てきている。

Android優勢となっていると言うが…

AndroidがシェアでiOSを逆転したと言われているが、当たり前だ。
たくさんのメーカーが参入し、様々な選択肢を与えることとなったAndroidが単一機種(色の違いも2色程度)のiPhone・iOSに負けていては何もならない。
これは、言うなればMicrosoft WindowsがApple Macintoshシリーズにシェアで逆転しました。と言っているようなものだ。
そんな事を言っていても、今はインターネットで誰でも発言が出来る時代。こんな目に遭った、こんな事があったと言うことを誰でも配信出来る時代になっている。
シェアが増えたからAndroidの方がいいですよ、というのは自由だがそのときにちょっと調べ物をして、悲惨なめにあっている意見を目にする事もあるだろう。
そう、私のブログのようにね(笑)
シェアが増えていけばソフトを供給するものも増えていく、これは昔MS-DOSから培ってきたOSの正しい進化形である。
しかし、パソコンと大きく違う部分として、個人向けのツールがメインであり、企業でシステムを組んで利用をしても端末に依存するようなサービスが少なくなってしまっている。
だからこそ、サポートや独自性を打ち出していかないと流れに乗っていけないのでは無いかと思う。
その点、Androidはどうしても弱いと感じてしまう。
Androidはまだキャリア依存の体制であるため、AppleStoreで修理を行いキャリア依存をしていないiPhoneの方がメーカーの負担は大きいかもしれないがその分大きな恩恵をユーザーは受けられる。
ここは絶対に越えられない壁となるだろう。

キャリアに端末を提供するAndroidと端末メーカーがキャリアを選んでいるiPhone、力関係も異なっている。
OSのアップデートすらキャリアの意向や端末メーカーの「大人の事情」で取捨選択されるAndroid。
3年前の端末でもサポートを続けるApple、今のご時世にどちらがマッチしているか、それはユーザーの動向を見ればわかっていくことだろう。

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