最近、以下にパケット代を抑えるか、それほど使わないのだから安いものはないか、その動きが加速しています。一般的にMVNOと言われている仮想移動体通信事業者の通信網を使うことで格安で少し使えればいいという人にとってメリットのあるものになってきています。
そうすると、本家の通信事業者への収入が減ってしまう。高い通信費を支払う人が減ってしまうことになるからだ。
その中でも、一番窮地に立たされるのはKDDI、auだろう。というのは、一般的に使われているMVNOはdocomoとの提携が多い。他にもEMOBILEとの提携をする業者もいるが、auと提携しているところは今のところ見当たらない。そして、これからもしばらくは提携することはないだろう。
格安SIMが売れれば、docomoは少なからず収入を得ることができる。EMOBILEはご存知SoftBankグループ、そちらも収入を得ることができる。しかし、auはMVNO提携先がない。つまり、パケット収入が減っても補うところがない。今後も格安SIMの人気が上がれば上がるほどauは取り残されて行きます。
auがMVNOとの提携がないのは通信方式の問題が挙げられます。通信方式がdocomoやSoftBankと異なるauはLTEだけで言えば通信は可能ですが、3G通信になった時に他2社と異なる通信モジュールが必要となります。CDMA方式を利用できる端末でないと通信が行えません。そして、日本においてはCDMAを利用しているのはauのみであり、一般的に売られているSIMフリー端末もほとんどが対応していません。
つまり、auはやりたくてもできない。というジレンマもある事でしょう。もうひとつ、auグループでもあるUQはWiMAXを持っており、こちらはMVNOで各社と提携はしています。しかし、価格がそれほど安くはないWiMAXは今の格安SIMの流れには乗れていませんし、乗るつもりもないのだと考えています。今は帯域制限なしで利用できるキャリアといえばWiMAXだけですから、どちらかというとヘビーユーザー向けというところでしょうか。
そんな中、auはユーザーを大事にしないことでも有名です。端末のアップデートなどは極力行いません。同じ端末(兄弟機など)においてもdocomoはアップデートするが、auはアップデートしない。ということもしばしば起きます。これは、メーカーではなくてキャリアによってアップデートが行われているからです。今更この体質が変わるとは思いませんが、格安SIM、なりふり構わなくなったdocomo、ユーザーをだまくらかす事に長けたSoftBankを相手にしてユーザーを蔑ろにすればどうなるか、自ずと答えは出てくるのではないかと思っています。