マシンスペック
CPU 386SX-16MHz
MEM 2.6MB
HDD なし(その後40MBのを購入)
液晶 LCD 4096色中15色表示可能 STN
当時の購入金額 42万円前後、はっきりとは覚えていない。
横浜のヨドバシカメラにて購入
これが最初に買ったちゃんとしたPCのスペックである。
実は、つい最近知ったのだが、このモデルは1991年モデルであり、私が買ったときにはすでに型落ちとなっていたみたい。
全然知らなかったんですけどね。
今から思えばこんなものを40万以上出して買ったのかと思ってしまう(笑)
最初にパソコンを買おうと思った理由も漠然としていてこれといった理由があったわけではない。
パソコンというものがどういうものかも特にわからないままでいたような気がする。
最初に買ったときには、DOS(ディスクオペレーティングシステム)の用語すら知らなかったのだから、程度はしれている。
ただ、中学の時に友人の家でいろいろ作っている(当時はよくわからなかったけど、どうやらMIDIをコーディングしてたらしい)のを見たり、ハイドライド3だったと思うけど、ゲームなんかもやってるのを見て、俺も欲しい~っと思ったのがきっかけだろう。
どういうものでどれだけお金がかかって何が必要なのか、そういったことすら知らないくせに馬鹿なことをしたものだと思う。
その当時は、まだWindowsなんてものは無く、パソコンもNECの製品一辺倒の時期でもあった。
友人宅にあったのは8801か9801だと思うが、ほかにもX1を見た覚えがある。
何だかわからない「でかい箱」としか当時は認識していなかったけどね。
パソコンを買おうと思い立った後、特に調べもしないまま大金を手にして横浜のヨドバシカメラに行った覚えがある。
当時はまだパソコンというものが世間に認知されていなかったため、今みたいに大きな売り場ではなかったような覚えがある。
何かがしたいと思うのと同時に、ゲームもやりたいと思ったのも事実で、友人(別の友人)が持っていたゲームを借りたりしてやることができるようなものを探そう、そう思っていた。
そして、当時の自分の部屋を思う・・・。
当時は自分の部屋に机がなかった。いや、一応あるんだけど、使えるような状態にはなっていなかった。
つまり、置く場所すらろくにない、それならば小さいパソコンを買おうと思ったわけで、小型でありながら必要のない時はしまっておけるラップトップ型PCを考えるようになった。
当時は、デスクトップ、ラップトップと分かれていて、デスクトップは文字通り大きな机の上に置くタイプとして販売されており、ラップトップは「ひざ」のうえに乗せるタイプのPCと言う意味だ。(ラップはlap、ひざの意味)
ノート型はまだ1機種かそこらしかでていなかった時代だ。
代表的なノート型はダイナブックJ-3100があった頃、今とはかなり違う時代だ。
ゲームやアプリケーションを使う上でフロッピードライブが2台必須に近かったこともあり、出始めのノートでは1台しかFDがついていなかったことこと、モノクロ液晶だったことなどから、カラーのラップトップでも安い方だったこのPC-386Book LXを買うこととした。
実際に買うときになると、店員さんはしきりにNECのPCを勧めていた。
薦められていたと思われるNECマシンを調べていたら、どうもつじつまが合わない。
1991年の夏にPCを買った覚えがあるが、同時に進められたNECのノート型はTFT液晶でかなり高い値段だったことを覚えている。
しかし、FDが1台だったこと、実際にさわった感じであまりしっくりこなかったことなどから、こっちを選んだ。
今思えばこれは失敗だったかもしれない。
さて、買ったのはいいが、よく使い方がわからない。
電源を入れても、真っ黒い画面で「OK」とでているだけだ。
ROM BASICが動いていたんだが、当時の俺はそれが理解できなかった。
ナニをするのかわからず、適当にキーボードをたたいては電源を切る。
学校でもらった資料で今で言う”hello world”みたいなことをやってたり、友達からゲームを借りてやってみたり。
そういう使い方ばかりをしていた。
学校でBASICを使ったお絵かきをすることになり、その学習資料なんかも学校からもらった。
circleやlineの命令文で絵を描く。そして、paint命令で色を付ける。
学校ではハーゲンクロイツを作成し(ハーゲンクロイツを知らない人は検索エンジンで探してください(笑))かなり不評だったのを覚えている。
その同じコードを家で試し、学校での実習時間では完成しなかったことから、自分の家で完成させていた。
あと少しと言うところだったのもあるが、後輩へのサンプルとして提出したのも覚えている。
その後、会社に入ってからHDDを買った。FDではなく、本格的にMS-DOSをいじり始めたのはこの頃だ。
時期的にはすでにwindowsの足音が聞こえてくる頃で、コマンドやBASICの基礎的なことなどを理解できるようになった頃、このパソコンでの速度に満足がいかない状態になっていた。
当時の私が使っていた会社のパソコンはこのマシンとほぼ変わらないスペックだったので、自分の机の上で仕事をする(パソコンと自分の机は違う場所にあった。)方が良かったので、ずっとこいつを使っていた。
CANDY4というASCIIが出していたCADソフトを使って図面を書いたりしていたのだが、デスクトップが遅くて(メモリの増設は無かった)こいつを使っていた。
その後しばらくしてハードディスクが動作不安定で起動できないことが多くなり、1日に再起動を20回も30回も繰り返すようになった。
そのストレスから解放されたくて新しいノートパソコンを買ったので、使わなくなった。
このパソコンを使う事で、MS-DOSとBASICの基本を覚えることができたと言える。
私にとってパソコンとはこういうものだ、自分でソフトを買い、設定して使わないと何もできないただの箱、それがパソコンと言うものだと骨身にしみるほど教えてくれたパソコンでもあった。
それ故に愛着もあったが、すでに粗大ゴミとしてどこかゴミ処理場で眠っているだろう。
パソコンって何?
DOSって何?
BASICって何?
それを学んだ教材。
最初にパソコンを買ったこのときに俺の人生は変わりだしたのかもしれない。
そう思いたい。