今日のauの発表会、意図するところは一体何だろうか。

こんにちはtknriiiiです。
今日のauの発表会、新機種発表と言われていましたが新機種そっちのけで新しいプランの説明でしたね。
発表の内容についてはこちらにまとめてあるので、ここでは今回の発表が意図するところを考えてみたい。
image

image

対NTTの禁じ手固定FTTHとの連携

今回の発表で一番の衝撃だったのは、au スマートバリューという値引きサービスです。
自宅にFTTHやケーブルテレビインターネットなどを持っている人は、同一名義同一設置場所の場合最大で1480円割引される。
また、同一設置場所に住む家族割が適用されているau携帯電話回線についても同様に割引が行なわれる。
今回の発表ではFTTHサービスおよびケーブルテレビインターネットのみとなっているようで、ADSLに関しては適用されない。
なので、既存ユーザー以外には余り囲い込みにはならないかもしれない。
では、何故そこまでして値引きを行なったのか。
そこにはauだけではなく各社が抱える帯域の切迫に起因があるように思える。

各社とも通信量の増大によりここの端末に帯する帯域制限や通信規制を行なわざるをえない状況になっている。
日本ではまだ定額制を保っているが、アメリカではすでに定額プランは崩壊しており、○GBまではいくら、といった方式をとっている。
まだ日本では1日どれくらい使うと制限が掛かりますよ、という方法にとどめられており定額制をまだ保っている。

定額を続けるための苦肉の策

その定額を続けるための策としてあげられるのがWiMAXによる負荷分散である。
すでにドコモは完全定額を放棄しつつあり、LTEに関しては7GBまで5985円、超えたら128kbpsという大幅な通信規制を行なうようになっている。
auはWiMAXの比較的あいている回線を利用させることで負荷分散、特に都心部の夜間の負荷分散を狙っている。
今回はさらに夜間の負荷分散を想定して、固定回線を持っているユーザーに対する値引きを断行したのだろう。
同時に、パケット定額サービス、ISフラットに契約をしていることで、無線ルーターのレンタルも可能となった。
これによって、夜間は3G回線を使わないユーザーを増やそうと考えているのだろう。
囲い込みも大きな要因の一つであろうが、それよりも夜間使わないことでパケット通信を減らすならば値引きしましょう。
という考えの方が大きいのではないかと思う。

固定電話の罠

スマートバリューを使うためには「ネット」+「電話」サービスの入会が必要とある。
つまり、ネットだけを引けばいいというわけでは無い。
ここに前述のパケットの負荷分散以外のKDDIの狙いがある。
現在JCOMが展開している電話サービス「JCOM PHONE プラス」はKDDIの「メタルプラス」と同じようなVoIPサービスとなっている。
と言うよりも、KDDIがやっている。
つまり、今回のスマートバリューの条件である「ネット」+「電話」の電話部分に関してはKDDIの契約となる可能性が強い。
「JCOM PHONE プラス」は基本料金が1397円かかる。JCOMとKDDIの取り分はわからないが、携帯電話側で多少割り引いても固定電話からの補填が発生する。
あわよくば、通話してもらえば通話料も発生して収入源となる。
恐らく、スマートバリューを展開しても問題が無いのはこの部分が関与しているのだろう。
ただし、1つの家庭で複数回線を持っている場合には固定電話からの収入ではまかなえないので、そこは囲い込みによる費用として考えれば良いのかもしれない。
すでに契約をしていて電話も使っているユーザーであれば純粋に値引きになるので喜んでいいだろう。
だが、新規に契約するユーザーにとっては余りお得ではないのかもしれない。

スマートパスは継続して提供できるかが鍵

スマートパスで提供されるアプリケーションは約500本と言うことだが、これは今後も追加があるのだろうか。
追加がなければ意味が無いのだが、どこまでやっていけるのか、増やすだけでは意味が無い。
増やせばそれだけau側の負担も増えていくのだから。
スマートパスの契約をやめてしまうとアプリが利用できなくなる。最初のとっかかりでどれだけのユーザーをつかめるのかが鍵となるだろう。
そして、ソフトが増えなければ必要が無いとみてやめていくユーザーも居るだろう。
個人的には、Cloudが利用できるのが大きい所だ。
iPhoneにはアップルのCloudサービス「iCloud」がすでにあるが、Android端末では利用することができない。
最初は画像や動画だけのサービスとして開始するという「au Cloud」、今後に期待したい。

所感

端末の発表会と言われていたが、肝心の端末に関しては紹介が少なかったのが印象的だ。
しかも、ほぼすべてに搭載されると思っていたWiMAXもGalaxyのみ、INFOBARの印象だけが残ってしまった発表会だった。
RAZRは気になるけど、たぶん売れないし。
acro HDはそれなりに売れるだろうけど、新しさがない。
CESで発表されたときからauでも出すんだろうと思っていたし。
ま、私はスマートバリューが適用できるならばやるし、スマートパスはどんなものかととりあえず入ってみるつもり。
それと、これを見たSoftBankとDoCoMoがどう出るのかが楽しみ。

フォローする

コメントを残す