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カテゴリー: column

  • 家電量販店から消えた100円パソコン

    家電量販店から「100円パソコン」なぜ消えた 値引き特典「中止」の裏事情
    http://www.j-cast.com/2013/03/05168282.html?p=all

    ちょっとこれに関しては遅いんじゃない?と思っています。
    裏事情もへったくれもないと思うんですよね。というのは以前に中の人をやっていたから言えることかもしれませんけど。
    ISP側にも問題があって、値引き特典をつけるのはいいけど、明らかに不正申込であると認識できるようなユーザーであっても、なぜか店の店員、というよりは販売スタッフが強引に申し込みを通そうとします。
    個人的には共犯者だろ、と思っていましたが通信キャリアやISPは黙認してきました。
    結果、割りを食うのは店舗。製品を渡すがインセンティブが入らないと事で赤字となる。
    そりゃ辞める方針になるのは当然のことでしょう。
    こう言った本末転倒なことをしていながら、「不正申し込みが後を絶たない」というのはおかしなことだ。
    店舗にしてみれば、集客効果よりも損害金額を考えると効果が薄いと判断したんでしょうね。

    なんにせよ、取り込み詐欺の片棒を担ぐようなのが減ったのはいいことだと思います。

  • Skypeに統合されるLive Messenger、Messengerサービスを色々と思い出す

    こんにちは、@tknriiiiです。
    以前から告知されていたMicrosoft Live MessengerとSkypeとの統合によって消滅します。
    3月15日以降はサインインできなくなり、Skypeへの移行を促すメッセージが出てくると言うことです。
    数多くあるメッセンジャーサービス、その時代時代で様々な使われ方をしてきました。
    今回はそれらMessengerサービスを懐かしんでみたいと思います。

    草分け的存在、ICQ

    クリップボード01
    ICQ、I Seek Youをもじって名付けられたのがICQで、4年で1億人が登録し、最盛期には1000万人が利用していたと言われています。

    1997年、当時はインターネット普及期ともいえる時期であり、たくさんのサービスがリリースされ、たくさんのメーカーがISP事業を始め、ソフトウェアもたくさんリリースされていました。
    たとえば、サービスで言うならばPIAFSというPHS回線を使った32kbpsの高速通信が可能となり、ISPで言うならばDION(KDDIが行っていたISP事業の旧名称)がサービス開始、ソフトウェアではInternet Explorer4.0、通称IE4がリリース、あのPostPetもこの時期に正式版がリリースされています。
    そんな中、イスラエルのソフトメーカー、Mirabilisが一つのソフトウェアをリリース、ICQと名付けられたそれはインスタントメッセンジャーのスタンダードとなり、世界中で利用されることとなりました。
    多人数や不特定多数の人と話をするチャットというシステムは以前からありましたが、メッセージを簡単に送るだけの機能で、まだ携帯電話ではメールが扱えない(SMSもない)時代にはパソコンの前から簡単にメッセージが送れるこのICQはとても便利でした。
    ICQのリリースの後に各社からメッセンジャークライアントが数多く出てきました。
    後発ならではの、追加機能などもあったことで、徐々にシェアは低下していきましたが2000年頃までは主流のメッセンジャーであり続けました。
    当時使っていた人ならばあの懐かしい「アッオー」という音を覚えている人もいるのではないでしょうか。
    特徴的な音だったので、耳につくというかなんというか。
    今ではほとんど使っている人はいないかもしれません、しかし一時代を作ったのは事実です。
    Androidでは、あの当時を懐かしんで音を再生できるアプリが出ていたりします。
    評価している人も大半が「懐かしいwwwww」といった内容になっています。

    私自身はこれを立ち上げながらUOをやっていたのを思い出します。
    いまでも、ロシアでは人気が高くロシアの投資会社がICQを買収しています。後述のAOLと互換性があるため、今後も細々とそして堅実にサービスを続けていく事でしょう。

    私は使ったことが無いAOLメッセンジャー

    aim_aol_instant_Messenger
    AOL、アメリカオンライン。
    アメリカでは最大のISPと言われたところです。
    元々インターネット以前のパソコン通信の時代から大きなシェアを持っていて日本ではそれほど有名にはなりませんでしたが、未だに世界では3000万人以上の会員がいると言われる大手ISPです。
    そのAOLが配布しているのがAOLメッセンジャー、未だに高いシェアを誇っています。
    日本ではAOL自体がそれほどシェアをとれなかった事もあり、Yahoo!メッセンジャーやMSNメッセンジャーに後塵を拝しています。
    しかし、世界規模で見れば大きなシェアを持っており、アメリカでは人気の高いサービスでもあります。
    前述のICQを買収していたこともあり、ICQとの相互接続が可能となっており、現在はICQのシェアは無くしたが、AOLのみで高いシェアを誇っておりメッセンジャー市場としてはおおよそ50%あると言われています。
    現在でも、アメリカを中心に多くの人々に使われています。
    私自身は使ったことがないので、あまり詳しくはわからないのですが、現行製品としては、一般的な機能を持ち合わせておりファイル転送なども行うことが可能になっています。
    私の身の回りではあまり使っている人を見かけないのがこのままじゃAOLメッセンジャーです。
    これからも多くの人々に使われて行くことでしょう。私は使うことはないと思いますけど(笑)

    いく度となく名前が関わったWindows Live Messenger


    1998年にリリースされたMSNメッセンジャーは様々な機能拡張と様々な名称の変更とMicrosoft自身による互換メッセンジャーを持っていました。
    ファイル転送やマイクやカメラを使ったビデオチャットはもちろんのこと、ホワイトボード機能やゲーム。
    名称が変わり、現在のWindows Live Messengerとなりさらに追加でオフラインメッセージ機能(相手がオフライン中であってもメッセージを送ることができ、オンラインになった時にオフライン中のメッセージが配信される機能)も持ち合わせていました。
    問題となり後日廃止される事となるユーザー間での共有フォルダ機能も持っていました。
    この機能はパソコンごとに違うユーザーIDを作成することで、今でいうクラウド型ストレージサービスのように使うことも可能でしたが、共有フォルダに置いたファイルはそれぞれのユーザーのパソコンへローカル保存されるため、ファイル共有というよりはコピーが行われていたことから、著作権上の問題も発生しやすくなり、さらに不特定多数とのファイル共有ではないため友人同士での不正コピーに利用されていたこともあり、そのために別のアカウントを作成するなど、不正コピーの温床となっていたことから、バージョン2009にて廃止となってしまいました。
    実際にはこの機能はかなり便利でしたので、残念なのですが仕方がないことです。
    さらに企業向けとしてWindowsXPにはWindows Messengerが提供されていましたが、SIP接続やExchenge連動がある以外は劣化しており、手書きメッセージやゲーム機能等は利用できませんでした。
    しかも、これが標準で入っていることから、知らない間に同じようなメッセンジャークライアントを2つインストールする事もありました。
    全く意味のない行為です。
    2011年にSkypeを買収、1社で2つのメッセンジャーサービスを持つ意味はなく、統合されることとなります。
    現在は、パソコンではなくスマホなどでLINEを利用してメッセンジャーサービスを利用している人が多いとは思いますが、まだまだシェアも高いため影響がいろいろとありそうな気がします。
    あと1ヶ月ほどで消えることになるが、約15年の間利用されたサービスなので少々残念な気もしますね。
    ちなみに、MSN Messengerと後述のYahooメッセンジャーは相互乗り入れを行っており、両社のサービスをまたぐことが可能になっていました。

    日米で互換性のないメッセンジャー、Yahoo!メッセンジャー

    今回お届けする物としては最後になります。
    Yahoo! メッセンジャーです。
    これも各地で多くのユーザーを持っていましたが、日本とアメリカでは事情が異なり、別物として扱われています。
    つまり、同じYahoo!メッセンジャーと名前がついていても、アメリカでアカウントを作ってしまうと、日本のYahoo!メッセンジャークライアントでは利用することができません。
    日本のYahoo!は他の国とは別の進化をしてしまっているので、こういうことになったのかもしれません。
    他にも日本とアメリカのYahooでは違いが多く、ジオシティーズに関してもアメリカ法人はその業務を終了し、ウェブサービスも終了しています。
    メッセンジャーとしては標準的な機能を持っていましたが、それよりもウェブでカテゴリごとのチャットサービスが一部には評判でした。
    というか、出会い系のはしりなのかそういう使われ方をされていました。
    現在ではクライアントのバージョンアップもなく、2009年にリリースされたものが最新版となっている(Mac版は2010年リリース版が最終)事から、今後今後再度シェア獲得のために頑張るつもりはないでしょう。
    ひっそりとフェードアウトしていく方向なのかもしれませんね。
     
    今回はメジャーなメッセンジャーサービスを思い出して みました。
    インターネットでこの手のサービスが生まれてもう16年になります。
    次の10年、15年ではどんなサービスが生まれるのでしょうか、期待しつつ今回は終わりにしたいと思います。
     
  • 無料化されたPenultimateとNote Anytimeはどのあたりが違うかみてみよう

     

    (タイトル) 1

    こんにちは、@tknriiiiです。
    先日、Evernoteが買収したPenultimateが85円から無料アプリへと変わりました。
    メモアプリとして良いという評価を得ているが、その実力を見てみたいと思います。

     

    線を書く事に特化したアプリ

    Penultimateは線を書くと言う事に焦点を置いたアプリに見える。
    線を引くと言う事は、メモアプリとしては基本動作だが、特に図形の様に処理される訳ではないため、ノートに字を書くかの如く扱える。
    まさに、紙とペンを置き替えるためのアプリと言えます。
    用意されているツールはペン、消しゴム、はさみの3種類。どれもデジタルノートとしては基本的な物ばかりで、特に「これだ!」という物ではありません。シンプル故に扱いやすいと言う事でしょうね。
    ペン先は3つの太さと10色を扱えるので、ペンツールとしてはそこそこではないでしょうか。
    image相変わらず字が汚いのはご愛敬ってことで…。
    消しゴムは1種類で、太さを変更する事はできません。そのため、線の一部を消すといった作業は不得意です。
    消しゴムを2回タップすることで、1ページすべて消すことが可能になっています。
    image消しゴムはこの太さのみ。結構太い
    はさみツールはコピーやペースト、カット等を行う時に利用します。このはさみを利用すると、線の途中で切断やカット、コピー、ペーストの一連の作業が可能です。
    imageこのように一部分を囲むと・・・
    image囲んだ部分だけを切り離して移動させることが可能になります。。

    利用するツールはこの3つなので実にシンプルな作りとなっています。
    ではここで、当サイトいちおしメモアプリのNoteAnytimeとの比較をしてみたいと思います。

    同じ「線」でも扱いが違う

    まず最初に、根本的な所で大きく違うのはPenultimateが「ラスター図形」をベースとしており、NoteAnytimeは「ベクター図形」をベースとしています。
    ここで、「ベクター」と「ラスター」の図形としての一般的な違いについて軽く設明します。
    ベクターは一般的には「図形」を表わしています。ここで言う図形は例えばwordやExcel、PowerPointで利用される物を言います。
    拡大と縮小が簡単に行えて、劣化もしない図形です。
    対してラスターは写真などに利用されていて、別名でビットマップ形式と言う場合もあります。
    簡単に言えば線であっても、点の塊となっているのがラスターです。
    ラスタは図形としての情報を持っていないので、拡大や縮小をすると劣化します。
    俗に言うジャギーと言うギザギザの状能となります。
    点の塊であることの宿命と言える結果です。
    Penultimateは後者のラスター形式で線を扱うようになっており、はさみツールでも線一本を選択することができません。
    囲んだところだけが選択されます。
    これは、単に『紙とペン』としては正しい方法かもしれません。
    NoteAnytimeはベクター形式がベースとなっていますが、線を切ったり、一部だけ削除するといったことが可能なため、単に『紙とペン』を置き換えるだけではありません。
    このあたりはPenultimateよりできがいいと言えるでしょう。
    実際に線を移動させようとした場合、Penultimateでは移動させたいところすべてを囲む必要があります。
    前節のスクリーンショットのように、一部分だけを選択すれば囲まれた一部分だけが移動できるだけになります。
    対して、Note Anytimeの場合には、一部分を囲むとその図形全体が選択されます。
    imageこのように、線の一部を囲むと千全体が選択されます。
    線の一部分だけを移動させたい、といった時には消しゴムツールなどで線を分断する必要があるため、一手間必要となってしまいます。
    さらに、Penultimateでは回転や拡大・縮小などはできません。これもラスター形式で処理されているがためでしょう。

    ペンのサイズと色の数

    ペンのサイズはPenultimateは3種類、これも前述したとおりです。
    対してNote Anytimeは1ドット~100ドットまで太さを変えることができる。といっても、1,2,3,5,7,10と太くなると3ドットずつしか選べなくなるので、きりのいい数字にできない事があります。とはいえ、フリーハンドのツール故に1ドット太さが変わったからと言って見た目で何かがわかるわけでは無いのですが。
    また、色は24色で濃さも透明度として融通が利くので、描画能力ではNote Anytimeの圧勝と言うところでしょうか。
    image10色、3サイズのペン。表現力という面では劣る。
    image23色、太さも自在で不透明度も設定ができる。
    ペンの代わりというのであれば、濃さの概念はPenultimateにもあってよかったのでは無いかと思っています。
    この辺は設計思想の違いってことでしょうかね。

    今となってはですが…

    正直にいってNoteAnytimeより優れた部分が見当たりません。
    特に拡大と縮小が出来ないというのが致命的な問題に感じられます。
    絵を書く時にはNoteAnytimeよりかなり処理が高速ですから重宝するかもしれませんが、全体的に個性が少ない様に見えます。
    英文の文化と日本語文化の違いによるものもあるでしょう。
    iOSやAndroidのアプリも日進月歩の世界ですから、もう少し魅力的なアプリならなぁと感じました。
    Evernoteの本業はこのアプリではありません。あくまでも連携するアプリの一つでしょうが、有料ユーザーを増加させるための方法としては正しいと思っています。
    単体のツールとしては残念な作りでしたが、Evernoteにすべてのメモやデータを集める使途で考えるとなかなか良いかもしれません。
    まだまだ今後に期待してもいいんでしょうかね。それともこれが完成形って事でおわるんでしょうかね。

    ではまた。

  • まだ見ぬ君へのスマートフォンへ~最近のスマホ、でけえよ

    top
    こんにちは、@tknriiiiです。 今のスマホ、満足していますか?
    今回は大きさについて考えてみたいと思います。
    今、手元にあるスマホは液晶のサイズは4インチですか?5インチですか?
    まだ持っていない人でも店頭でさわったこと位はありますか?
    手にしてなにか意和感はありませんでしたか。

    巨大化するスマホ

    かつて、巨大だったケータイを日本メーカーは小型化することに意欲を燃やしていた時代がありました。
    日本人は物を小さくするのが得意だと言われていた時代の話で、むしろ大きな手の外国人には使いづらいと考えられてしまうものまで作っていました。
    懐かしいところでは、Preminiなんて実用的とは言えない小さい物も出していましたね
    まあ、最近でもPHSでこんな小さい物を作っていますけど。
    時代は流れて従来型ケータイ、つまりガラケーがスマートフォンへ変わって行き、小型化されていったケータイとは逆の流れになってきています。
    薄くするという方向は今も昔も変わりはありませんが、幅や高さに関してはどんどん大きくなってきています。
    正直、今のスマホのサイズは大きければいいというわけでは無いのでは、と感じてしまうサイズにまで来てしまっています。

    ハイディフィニションへの移行

    世界ではデジタル化、主にテレビのデジタル放送化によって、HDといわれるハイディフィニションが主流となりました。(NHK用語ならばハイビジョン)
    テレビの解像度が大幅に向上したのと同じく、スマホの解像度も変化していきます。
    2009年から2010年初頭に出ていたスマホは480×800px、iPhone3Gまでは320×480px程度の解像度であり、液晶のサイズも3インチから大きくても4インチが主流でした。
    元々ガラケーでも高解像度モデルがリリースされており、私が利用していたW64SHというガラケー(2008年11月発売)は480×854pxなので、初期のスマホと変わらない解像度でした。
    ガラケーではiモードやezwebなどで高解像度を生かすことができず、PCサイトビュアーでしか意味を持っていないため、単なる宝の持ち腐れでしかありませんでしたが、。
    スマホがリリースされてからも、初期のモデルは前述の通り小さい液晶と小さい解像度が標準で、大型化がヒートアップして行ったのは2011年に入ってからの話、特に2010年秋にiPhone4が今までの4倍の解像度480×960pxにてリリースされると、これに他社も追随していくこととなり、ついには2011年にHD、720pとなる機種も誕生きました。
    解像度が高く小さい液晶というのは高価になり易く、歩留まりも悪い製品となってしまいます。
    自然と、高解像度で液晶も大型化するというのは自然の流れです。

    片手で扱うスマホから片手で持つスマホへ

    液晶を大きくすることで表示できる情報量は増えますが、本来の【電話機】としては大きすぎる物が主流となってきています。
    ガラケー時代はスペックに関わらず、片手で持ってそのまま操作ができるというのが基本でした。
    そのスタイルは初期のスマホにも受け継がれており、片手で操作ができるモデルも多く出ていました。
    しかし、液晶サイズと解像度の限界から4インチ、5インチと大きくなっていき今では片手で持つ事がギリギリ、操作には両手を使う必要が出てきています。
    電車の中での暇つぶしやちょっとした暇に使う、そういう時にも本体サイズが大きくなったことで車内で立ったまま扱うことが難しいようになってしまい、無茶な体制で使うことも少なくありません。
    そして、それらはトラブルの元にもなってしまいます。
    もう一つ、大きなスマホで電話をしている姿は微妙に間抜けな感じに見えてしまいます。
    これはあくまでも主観ですけど。
    そうなると、専用にアクセサリー品を買うことになります。たとえばBluetoothイヤホンマイクなどです。
    決してこのあたりのアクセサリー品は安くはありません。無駄な出費を強いられることにもつながってしまうことでしょう。

    逆転の発想、縦だけ長くすれば…

    今までお話したことはほぼ全てAndroidでのお話です。
    では、対するiOS搭載端末。iPhoneはどうだったのでしょうか。
    初代モデルから徐々に軽量化が行われ、液晶サイズもiPhone4sまでは変わりませんでした。
    iPhone5になり、3.5インチ液晶から4インチへ少し大型化されましたが、縦方向に伸びただけで幅はほとんど変わりませんでした。解像度は640×1136pxになり、今まで3:2だった縦横比が16:9の液晶へと変わりました。
    横幅が変わらなければ片手操作も可能なままで解像度だけをあげることができました。
    もっとも、640pxの横方向への解像度が変わっていないため、なんちゃって高解像度化とも言えてしまいますが。
    現在の液晶技術では限界が近い高精細化なので、ここから先は大きさを変えるか液晶技術がさらに発展するかしかありません。
    個人的には、縦長になるというのはいいことだと思っています。
    iPhoneに関しては次のモデルがどうなるかがひとつの鍵となるでしょう。
    噂レベルではiPad miniとiPhoneの中間サイズにあたるモデルを出すとも言われています。
    私は電話機としてのiPhoneはそのままに、情報端末としてのiOS搭載をリリースしていく方向性は正しいのではと思っています。
    通信費がセット割のようになって安価になれば良いんだけどなあ。

    携帯電話であることを忘れてきたスマホ

    元々、ガラケーでできることに限界が出てきたことから市場に出回ってきたスマホ、情報端末と電話機の融合は昔から行われてきており、やっとそれに見合うだけの時代になったと言うことでしょう。
    しかし、今はそれを離れて情報端末であることだけに焦点が集まってしまい、電話機として使う上では問題が出てきていることを忘れないでほしいと思っています。
    これからスマホを買う人はCMや人からの口伝てだけでは無く、実際に店などへ行って大きさや手触り、重さなどをしっかりと確認してから買うことをお勧めします。
    HDで液晶が大きいからこれがいいよ、といわれて買ったが、実は使いづらい。そんなことにならないように見極めてみましょう。
    また、自分で判断がつかない場合でも冷静に判断してくれる人に相談しましょう。
    詳しいから、というだけで相談をするとだいたいがハイスペックを勧めてくると思うので。
    詳しい人、つまりそういう人はGeekと言われるガジェットオタクが多くいます。使い勝手よりもハイスペック至高主義、そういう方に相談すると後悔することになるかもしれませんからね。

  • まだ見ぬ君のスマートフォンへ~バッテリーの歴史

    写真 2013-01-05 9 50 52

    ここからは通常モードでお送りします。(笑)

    モバイル機器とバッテリーの歴史〜黎明期

    電話機を持ち出したいという考え方は電話機が誕生した当初からあり、やがて自動車の中で使える自動車電話が出てきます。

    image現在よく使われているニッケル水素電池、特性が乾電池に近いため、乾電池の代わりとして用いられることが多い。imageショルダーホン、ほとんどがバッテリーの本体。さすがにこれを使っている人を見たことはありません。

    自動車電話であれば、移動中でも利用することが可能でシガーソケットを利用すれば電源の問題も解決される。
    ただし、自動車の中でしか利用することができないし、通話料も基本使用料もバカ高くその上保証金も必要。
    更に、エリアも狭く都心などの一部の地域でしか利用できないのが誕生直後でした。
    そして、日本では1985年に今となってはあり得ないような大きさだった肩掛けできる携帯電話機が誕生します。
    ショルダーホンという名前で重量は約3kg、文字通り肩掛けで待ち受け時間は約8時間、通話可能時間40分という大きさの割には…というものでした。
    このショルダーホンは携帯電話ではなく、自動車電話の延長上となる製品であり、シガーソケットにつないで電源供給していたものを単にバッテリーに切り替えただけというものです。
    この重量のほとんどはバッテリーで、でかいバッテリーがメインで電話機部分はそれほど大きくはありませんでした。
    その後、純然たる携帯電話機は1987年に誕生します。
    日本における携帯電話1号機は約900gという重量、待ち受け時間約6時間、連続通話時間約60分と手軽に使える物ではありませんでした。
    とはいえ、ショルダーホンの約3kgに比べれば遙かに軽く、コンパクトになりました。まだ保証金も高く基本使用料も通話料もバカ高いので使うのは一部の人、ビジネスマンなどだけが使う時代でした。
    日本である程度実用的な大きさの携帯電話機としては、TACS方式を採用していたDDIセルラーがモトローラ製の携帯電話機MicroTACを1989年にリリース。
    それまでのNTT製携帯電話機に比べて大幅な軽量化と小型化する事でシェアを取ることに成功します。
    これに対抗すべく1991年にNTTはムーバと名付けた電話機シリーズをリリースします。
    このムーバは軽量コンパクトな作りとなっており、携帯電話の普及に大きく貢献していくことになります。
    この頃で待ち受け時間が12時間、連続通話が60分とバッテリーの問題についてはまだまだ問題がたくさんあり、本当に実用的となるまでには時間が必要でした。
    1980年代はまだ半導体の技術もバッテリーの技術も発展途上であり、主流だったニッケル水素バッテリー(現在でも使用されており、有名な所ではエネループ等があります。)はメモリー効果と言われる継ぎ足し充電を行うと容量が減ったように誤認識される現象があり、携帯電話などの1日使ったら途中から充電、といった用途には向かない事や、電圧が1.2Vとあまり高くないことから、工夫をして利用する必要がある時代でした。

    リチウムイオンバッテリーの改良

    1990年代に入ると安全性が確保されたリチウムイオンバッテリーが主流となり、小型化と大容量化、電圧や電気効率の向上などからそれまでに比べて遙かに小さい携帯電話の開発が進められていくようになりました。
    また、待ち受け時間も長くなった事、そして保証金の廃止や通話料の下落などによって浸透して行き、iモードなどのサービス開始もあってビジネス層だけでは無く、幅広いユーザーに支持されるようになりました。
    電話だけでは無いコミュニケーションツールとして利用できるようになったことから、それまで主流だったコミュニケーションツールの一つ、ポケットベルを一気に駆逐していくことになります。
    リチウムイオンバッテリーの発展はケータイだけではなく、モバイルパソコンの市場にも大きく影響を与え、外出先での利用が難しかった名ばかりのモバイルパソコンもバッテリー駆動にて2~3時間、場合によってはそれ以上の駆動時間と実用的な重量の製品になることで市場が形成されていきました。
    バッテリーの進化は確実にモバイル機器の進化に繋がり、どこでも使えるまさに「携帯電話」となりました。
    しかし、今でもリチウムイオンバッテリーは爆発事故を起こしており、たびたびリコールなども行われていますが、これはリチウムイオンバッテリーの特性上起きえる事です。
    そして、それに換わる新しい物が市場に出てこない以上はこれからも課題になって行く事でしょう。

    ソフトウェアの設計によるバッテリー問題

    今ある半導体はソフトウェアを動かすためには十分なパフォーマンスを持っていますが、技術は更に進化を続けています。

    Automatic Task Killer(日本語版)定番のタスクキラーアプリ。Androidはこういったアプリを利用してタスクの終了を行う必要があるケースが多い。作者によっては、終了させることができるようにアプリ開発を行っているが、それをしないアプリがかなりたくさんある。

    しかし、バッテリーは高密度技術がすでに限界に近く、バッテリー駆動時間の問題が再燃し始めています。
    ユーザーは今よりも速く、長時間駆動する端末を求めています。
    それに見合う製品が出たとして、半導体部品の消費電力をある程度抑える設計を行っても、ソフトウェアが問題となる事があります。
    その一つの例となるのがAndroidとiOSです。
    AndroidはGoogleが出しているマルチタスクOSで、今では日本のいや、世界規模で60%以上のシェアを誇るスマートフォン用OSです。
    マルチタスクOSということは、複数のアプリを同時に動かす事ができます。
    つまり、CPUは絶えず何かの処理を行なう事が可能な設計になっています。
    なにか処理をすると待機時に比べてはるかに大きな電力を利用することとなり、バッテリーへ負荷をかけることになります。
    また、システムレベルではアプリを終了させる仕組みを持っておらず、アプリ側の設計が悪いと裏でずっと動いていると言うことが珍しくありません。
    何か裏で通信をしていたり、情報を操作していたり、ろくな事をしないと言われることもありますし、実際に動いているアプリによっては本当にろくでもない動きをすることも少なくありません。
    これはiPhoneに比べてバッテリーがもたないと言われる理由の一つです。裏で通信を行うためにバッテリーを消費し、よくわからない処理をさせていることからCPUに負荷をかけてバッテリーを消費、どんなに大容量のバッテリーを積んでいても切りがありません。
    対してiPhoneに使用されているiOSはマルチタスクではありますが、一定の動作以外のことを制限する様になっています。
    画面の上に表示されているアプリ以外は裏でずっと処理を続けることは無く、例えば通信中に別のアプリに切り替ると通信は一度中止され、勝手な通信は行なれない(一部アプリ等を除く)
    バックグラウンドになったときにそのまま一時停止するような作りとなっています。
    また、マルチタスクバーから簡単にアプリを終了させる事も可能なので、気になるときにはどんどん終了してしまう事ができるようになっています。
    この辺りはAndroidはiOSよりも後発でありながらなぜか劣化している、むしろ裏で何か情報を得るためにあえてこのような仕組みにしているのでは無いかと邪推してしまう事もあります。

    今後のバッテリーは…

    益々バッテリーには辛い時代になっていくでしょう。
    特にスマホの液晶の大型化、チップの消費電力の上昇、技術の停滞。
    杜撰なソフトウェア設計など、様々な問題があります。
    正直、もっとスペックが上がったとして、どこまでの人々がついてくるのでしょうか。
    スペックの向上だけで発展する市場は、いつしか【これ以上のスペックはいらない】と思われてしまい、需要が大きく低下することが考えられます。
    フィーチャーフォンことガラケーは長い時間をかけて話すだけのケータイから通信端末へと進化し、付加サービスとしておサイフケータイやカメラなどを搭載し、様々なアプローチで進んできました。
    今はそれらは最初からあり、次に何をするのかというとスペックアップ以外になにもありません。
    ただバッテリーを大きくし、液晶を大きくし・・・肥大化していく先にはどうしても「自滅」という言葉が見えてしまいます。
    リチウムイオンバッテリーよりも効率よく、かつ安全なバッテリーが出てくるのを祈りつつ今回は終わりにします。