PC好き、ガジェット好き、平凡な日常大好き

カテゴリー: column

  • CULVから乗り換えて感じる所

    すでに書いているように、ノートパソコンを買い換えた。
    それまでのCULVから少しスペックの上がったモバイルノートパソコンだ。
    今回は、少し視点を変えてお話しようと思う。

     

    ペースの早い買い換え

    2008年の冬にhp dv4a/CTを買ってから、半年に一回のペースでノートを買っている。
    2009年の夏にネットブック、ASUS EeePC S101、翌年1月にはacer AS1410、10月に同じくacer AS1830Z。
    そして今回、TimelineX AS3830Tと、今までに無いペースでノートを買い換えている。
    これには理由がある。
    hpのdv4aは、妹にあげたから別として持ち運び用に買ったネットブック(S101)はスペックが低く、自分が求めるだけの性能を持ち合せていなかった。
    大容量バッテリーを買ってまで利用しようと考えていたが、結果としては短命に終った。
    正直に言うと、2ちゃんを見たり、画像を含まないブログ記事を編集する程度であれば、十分な性能だろう。
    だが、がっつリと使うには少しパワーが足りない。
    そこでCULVノートであるAS1410を買ったが、こちらも少し力不足だ。
    といっても、普段使いのオフィススイートなどは
    もう少しパワーがあるPentiumプロセッサーを搭載したモデルならば、変わるだろうとと思ったがこちらも期待はずれであった。
    結果としては、CULVノートではなく多少は重くてもパフォーマンスの高いPCが欲しくなってしまったわけだ。
    結果として、今回購入したAS3830Tへ落ち着いたと言うことだ。

    良いことばかりではない

    重量が500グラム増えたことは大きく、常時ペットボトル1本分重くなったわけだ。
    さらに、今までのインナーケースでは入らなくなったので、新しくインナーケースを買ったのだが、

    低反発ポリウレタン採用のこれを買っちまったもんで、さらに重量が増した。
    これと本体で2.16kg程度ある。
    毎日2リットルのペットボトルもって歩いてるようなものだ。
    鞄本体の重さが約1kgなので、3kgを超える。我ながらよくやるわと思う。
    毎日持ち歩いてちょこちょことネットを利用したり、文章作成などであれば正直言ってCULVノートで十分だと思う。
    軽量化、小型化とパフォーマンスは両立させるのは難しい。Let’s noteなどは確かに両方を持ち合わせているが、価格がまるで違う。
    AS3830Tが二台買える価格だ。

    結果として正解だったのか

    現時点では何とも言えないが、正直言って買い換えて良かったんだろうかと考えるところはある。
    それだけCULVノートが使いやすかったとも言える。
    同列に扱うのが間違っているのかもしれない。
    CULVノートはあくまでもモバイル専用ノート、TimelineXは常時持ち運ぶツールではなく、たまに持ち出して、普段は家で使う。そういう用途なんだろうと思う。

    今回はなんだか愚痴っぽいだけだったが、TimelineXは良いPCだ。
    AS1830Zも良いPCだった。ただそれだけが言いたいだけだ。

  • Openoffice.orgの行く末

    オフィススイートと言うと、windows環境ではマイクロソフトオフィスが大きなシェアを獲得しており他が入る隙も無い状能だ。
    高いオフィススイートを買わされている日本の環境。
    そんな中、フリーでなおかつマイクロソフトオフィスに似た操作が可能なソフトウェアが有ったら。
    互換性もあったら…ランニングコストも下げられるし、幸せになれるんじゃないか。
    そんな夢の様な話、実現できる可能性を秘めていたソフトがあった。
    OpenOffice.org
    日本でも福島県の市町村で採用され、話題にもなった事がある。
    しかし、今はこのOpenOfficeは終焉の時が来ている。
    今回は無料のオフィススイートOpenOffice.orgについて語ってみたい。

    そもそもOpenOffice.orgって?

    OpenOffice.orgを語るうえで外せないソフトウェアメーカーが2社ある。
    OpenOfficeの元となったStarOffice(アジアではNECが商標を持っているためStarSuiteの名称)を開発したSUN(サン・マイクロシステムズ)とSUNを買収し、今回の事態の引金を作ったオラクルの2社である。
    元々、OpenOfficeはSUNが開発を行なっていた、StarOfficeというオフィススイートがベースとなっている。
    このSUNのプロジェクトがオープンソースとなり、OpenOfficeになった。
    商用ソフトとしてサポートもあるStarOfficeと、フリーでサポートは掲示板等のみであるOpenOfficeの2つのソフトウェアで展開をしていった。
    どちらも開発はOpenOfficeのチームが行っているため、中身はほぼ同じだ。
    マイクロソフトオフィス2003のファイルをある程度は読み書きが可能であ
    る上にフリーで使える。
    ワープロソフト「writer」
    表計算「calc」
    描画 「Draw」
    プレゼンテーション 「Impress」
    データベース 「Base」
    数式エディタ 「Math」
    6つのソフトウェアがセットになっている。
    オフィススイートとしてよく利用されるのは、ワープロ、表計算、あとはプレゼンテーションだろうか。
    データベースがあれば、日常的な業務に事足りる。
    家庭ではワープロ、表計算だけでも十分だろう。
    それら一般的なアプリケーションを無料で使うことができる。
    フリーで使えるオフィススイート、これは画期的なことだった。
    特にwindows環境では、注目を浴びることとなっていった。

     

    脱マイクロソフトのために

    OpenOfficeは、Linuxやwindows等マルチプラットホームで開発されていたため、オープンソースでフリーな環境で、オフィススイートを利用することも可能であった。
    そのため、導入のコスト、つまりイニシャルコストを大きく抑える事ができた。
    これを売り文句に世界中で脱マイクロソフトの運動も行った。
    日本はオフィススイートのほぼ全てと言っても良い位マイクロソフト製品がされている。
    そんな中で福島県会津若松市では、2008年よりOpenOfficeを利用し始めた。
    日本の市町村では初の試みで、注目が集まった。
    最初のうちはランニングコストが掛かり効果はいまいちであった。
    職員が慣れていくにつれて、サポートのランニングコストも下がり少なからず効果を見せている。
    その後、山形県庁や三島市でも導入を検討するなど一定の評価を得ている。
    少なくとも、マイクロソフトオフィスを置き換えるだけの可能性を持ったオフィススイートだ。
    OSを含めたライセンス料を抑えることで、会津若松市では3年で1500万円の経費節減につながるという話であった。
    実際のところ、そこまで大きくは経費節減にならなかったようだが、少なくとも節減になったそうだ。
    この事からマイクロソフトオフィスにこだわらなくてもいいのではないかという風潮が少しずつ出始めている。
    また、元々官公庁ではマイクロソフトのWordより一太郎が多く使われていた事などから、本格導入なども検討できる材料はそろっている。
    元々、SUNとマイクロソフトは仲がいいわけでもないからオフィスの独占に一石を投じたいという所はあるのだろう。
    しかし、そういった流れに変化が起きてしまった。

    SUNの終焉と共に…。

    2010年、SUNはオラクルに買収された。
    それと共にOpenOfficeの立場も変化が見られた。
    元々オラクルはオープンソースにあまり積極的ではない。
    買収直後から対立があり、OpenOfficeの開発者達はオラクルから逃げ、2010年10月にThe Document Foundation(以下TDF)を起ち上げた。
    実質的にOpenOfficeの開発は止まる事となる。
    元々、OpenOfficeは、開発者が少なく、オフィススイートの開発スタッフとしては少なすぎると言われる30名程度のチームで開発が行われていた。
    TDFを起ち上げた開発者は、次のOpenOffice、Libre Officeを開発した。
    と言っても、Libre Officeは、OpenOfficeをフォーク(元のプログラムから派生)したものだ。
    使い勝手や見た目が大きく変化したものではない。
    Openofficeは開発が止まり、前述の会津若松市では、採用を取りやめてすべてをLibre Officeへと変更する事となった。
    こうして、緩やかではあるがOpenOfficeは終焉を迎えようとしている。
    大きな変動はもうないだろう。あるとするならば、オラクルがOpenofficeの商標をTDFへ渡すことで、元通りになるということは考えられる。
    現時点では、オラクルはその気がないようなので、今後の動きがどうなるのか、気になるところだ。
    オラクルは、2011年StarSuiteも販売を終了した事から、OpenOfficeのようなオフィススイートからは撤退するつもりなのだろう。

    後に残ったのは

    オープンソースは利用する側にとっては、イニシャルコストを押えられるメリットはある。
    しかし、今回の様に政治的なトラブルが付きまとうと、せっかく知名度が上がっていても、顧客は導入に二の足を踏む。
    今回は結果として名前が変わっただけで開発が続けられることとなったが、いきなり開発が止まることもないといえないのがオープンソースで開発されているソフトウェアだ。
    もっといいソースができてしまえば、古いものは淘汰される。
    しかし、そこにつかっているユーザーの気持ちやシステムを構築したシステム屋の事などは考えていないのかもしれない。
    そういうことを考えると、多少は高くてもライセンス料を払うソフトウェアの方がいいのではないか。そう思わせる遺恨を残してしまうのではないだろうか。
    Libre Officeでしがらみを持たずに開発をしていくことができるのだろうか。
    そして、同じ過ちを犯すことなく継続して開発ができるのだろうか。
    TDFの今後を見守っていきたいと思う。

  • ビールと発泡酒、第3のビール

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    今の日本、ビールの売り上げよりも第3のビールの方が売り上げが高い。
    個人消費もさることながら、居酒屋の飲み放題などでは、ビールと偽って第3のビールが出てくることも珍しくない。
    ちょっと前までは、その役目は発泡酒だったのだが、第3のビールの方が安いのでその役目は変わっている。
    ただ、どう考えてもビールと発泡酒、第3のビールは味が違う。酔えれば良いというのであればかまわないが、そうでないならば考えるべきだろうと思っている。
    そこには、国税省との熾烈な争いがあってのことでもある。

    元々ビールは、麦芽とホップ、水によって作られるものだ。
    ビール自身、ワインの次に歴史が長い酒で、メソポタミア文明の時代から飲まれているアルコール飲料である。
    もちろん、製法は今と昔では大きく異なっているが、大本となっている「麦芽」と「水」を使うところは変わっていない。
    ホップは苦みと香りをつけるために後から使われ出したもので、それ以前は様々な香草を用いたビールが造られていた。
    そんな長い歴史を持つビールだが、日本では売り上げが右肩下がりとなっている。その原因の一つが発泡酒と第3のビールという存在だ。
    そもそも発泡酒が生まれたのは、日本のあまりにも高いビールへの酒税を逃れるためであり、そうすることで単価が下がり売り上げも上がるだろうというところから始まった。
    ビールの酒税は1キロリットルあたり22万2千円なので、1リットルに換算すると222円。
    市販されている500ミリリットル缶が260円~高いもので330円程度なので、約三分の一~半分が税金となっている。
    ちなみに、清酒(日本酒)は1キロリットルあたり12万円、焼酎は25度で1キロリットルあたり25万円。
    アルコール度数を考えると、ビールは明らかに高く設定されているのがわかる。

    ビールと呼べるのは原材料の麦芽が66.7%以上使われている必要がある。
    もちろん麦芽100%でも80%でもビールと呼べるのだ。
    多くのビールは原価を下げるためにこの下限ぎりぎりの範囲で麦芽を利用していたが、酒税を避けるためにビールと呼べなくても似た味にできるものを作ろうと発泡酒を生み出した。
    私が最初に飲んだ発泡酒はHopsという製品名で、そんなにビールと代わりがなかったように記憶している。
    今になって調べてみると、このHopsは麦芽使用量65%とビールより少し低い程度であった。その分味は軽くなるが、このわずか1.7%で酒税が大きく変わっていた。
    そして、発泡酒に相当する製品が数多く発売され、ビールの売り上げを落としていった。
    ビールの売り上げが落ちたといっても、メーカーにしてみれば酒税でもって行かれるところが変わるわけで、利益は売れる分だけ上がっていく。
    メーカーも消費者もお得な製品だったわけだ。味もそんなに変わらないし、ビールよりも安いし。
    売り上げが上がるとすぐに動くのは国、ほかのところは動きが遅いのになぜか税金だけは動きが速い。
    酒税をさっくりと変更してしまった。
    ビールに近い味だった発泡酒は税金をビールと同じ金額にされてしまう。
    麦芽を50%未満にしなければならなくなった、それでも酒税が今までより高く付いてしまう。
    25%未満とする事で今までと同じ酒税となる。もちろん、酔いたいだけならば良いが、さすがにこれでは大きく味が落ちる。
    売り上げにも影響が出てくるわけだ。
    発泡酒はこの平成18年の酒税法改正によって、死に追いやられたと言っても過言では無いだろう。
    それでも安いからという理由で売り上げは上がっていくが、消費者は味が劣るならばさらに安いものをと求めていく。
    そして、第3のビールが誕生する。当初は麦芽すら使わない。エンドウたんぱくを原材料にしたものなどがあり、すでに「ビール」とは呼べない代物になっている。
    また、発泡酒を原材料にしてさらにアルコールを添加したものもある。
    これらは「ビール風味飲料」と言ったところだろう。
    すべては税金対策であり、ほかの酒に比べて遙かに高い酒税を課せられているビールの苦肉の策なのだろう。
    安いだけを求める消費者もどうかと思うが、税金のために今までよりも味を落とし高くされるのは誰もが納得いかないだろう。
    メーカーの利益のためにされるのであれば、そのメーカーを買わなくすればいいのだが、税金だとそうはいかない。

    現在では、ビールと第3のビールが売れ筋の主流であり、発泡酒は新製品も作られなくなった。
    また、ビールは安くできないので逆に付加価値をつけて麦芽100%、ホップをどこどこ産、水はどこどこの水、などと品質を変えることで価格ではなくて高くても飲んでみたい、という方向性へ変わってきている。
    国は財源を得るために、今度は第3のビールを増税のターゲットにしようとしている。
    しかし、酒離れも多く酒税は右肩下がりとなっている。
    平成10年から平成20年までの10年間で4100億円もの税収減となっている。
    もっとも、この税収減は日本酒もウィスキーも酒全体の売り上げが落ちている事に起因があり、ビールだけの問題ではない。
    たばこ税にもいえることではあるが、税金を高くしたとしても税収が増えるとは限らない。
    実際に増税が行われているたばこ税も緩やかに税収減となっている。
    ここで発泡酒の悪夢が再度行われたとして、それならばもっと安い焼酎を飲めばいいとか、ビール1杯最初だけでいいとか、そもそも酒税関係ないホッピーでいいとか。
    結果としていろいろな方向性へ行ってしまうのではないだろうか。
    もちろん、酒をやめてしまうという人だっているだろう。
    税金と酒との戦い、昔から行われていることではあるがこれからも変わらないのだろうか。
    うまいビールが安く飲める。そんな日は永遠にこないのかもしれない。

  • バッテリーを内蔵にした謎のノート

    密かに狙ってるPCがある。
    それがこのTimeline X AS3830Tである。
    Amazonで7/17現在の価格が62000円弱。お買い得だ。
    6万台前半で有りながら、Sandy bridge世代のCore i5を搭載している。メモリーも標準で4GB搭載し、パフォーマンスとしても申し分は無いだろう。
    USB3.0も1ポートあるため、将来性も高い。
    バッテリーも最大9時間駆動であるため、重量が1.8kgあることを除くとモバイルとしては万全の体制といえる。
    しかし、なぜかこの機種はバッテリーが内蔵となっており、取り外し不可。
    取り外すにはメーカー修理という不思議な事となっている。

    正直、このパフォーマンスと価格であれば申し分ないのだが、このバッテリーの関係からどうしても手を出すことができないでいる。
    バッテリー交換ができないノートPCなぞ誰が買うんだろうか。
    しかもこの機種はモバイルを前提として設計されている。Timelineの名前からもわかるように、長時間駆動する機種なのだ。
    Timelineブランドは2009年にacerが立ち上げたブランドで、当時は「8時間駆動8万円台」というキャッチコピーがついていた。
    今では、「9時間駆動7万円台」と言ったところか。
    にしても、バッテリーを内蔵にした理由がわからない。
    バッテリーがだめになる頃には買い換えろと言う意味合いなのか、それともバッテリー交換で金を取ろうというappleのような戦略なのか、どちらにしても解せない。
    別の記事で書いたのだが、ウルトラブックというインテルが掲げたwindows版MacBook airのような製品を出そうという動きがある。
    実際に2011年のホリデーシーズンにはデビューすると言うが、それより早まる可能性すらある。
    そのシリーズが出てしまえば、Timelineがやっていた「8時間駆動8万円台」は一般的になる可能性すらある。
    そうなってしまえば、acerよりも信頼性の高いメーカーが好まれて行く可能性も十分にある。
    もう少し何とかならなかったのかなあ、と悔やまれる一品だ。
    といえども、7万で買えるのであれば2年も使えば良い方か。1年35000円だと思えば、月額3000円程度、毎月1回飲みに行ったんだと思えばそれほどの金額でもない。
    2年で買い換えるのにはもったいないスペックではあるが、外で使えなくなれば自宅で据え置きノートとして利用しても良い。
    そう思えば「買い」であろう。

  • Intelのウルトラブック構想

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    春にIntelが掲げたウルトラブック構想、簡単に言ってしまえばCULV(Consumer Ultra Law Voltage)ノートを今までのCeleronやPentiumではなく、Core i7などによって構成しようという話だ。
    これが実現すれば、今までの小型ノートが大きくパフォーマンスアップが見込まれる。
    速い、安い、薄いとどこぞの昔のキャッチフレーズのようだが、今までのハイエンドノートとは少し異なるところを狙っていくとのこと。

    そもそもCUVLノートって?

    CUVLノートとは、超低電圧版CPUを搭載し、軽量コンパクトでそこそこのパフォーマンスを出すという分野のPCで、ネットブック以上ノートPCと言うところだろうか。
    持ち歩いて使いたいが、ネットブックではパフォーマンスに難がある。かといって大きいノートは重たくて持ち歩くのはつらい。
    そういうニッチなところを狙っているのがCUVLノートだ。
    ここに近いところでは、Let’s noteのJシリーズなどがあげられるが、それとはCPUそして何よりコストが大きく異なる。
    Let’s noteは価格ドットコムでの最安値でCore i3を搭載して8万円~となるが、CULVノートはスペックでは劣るCPU、PentiumU5600などを搭載し、約5万円程度となっている。
    持ち歩き使うことに重点を置いたというところではネットブックという先駆者がいるが、ネットブックは画面の解像度を含め常用するにはつらいところが多かった。
    そこで、atomよりもスペックの高いCPUでありながら低電圧で駆動するCULV-CPUを搭載したノートが誕生した。
    中でも、AS1410というacerが出したCUVLノートは5万円で買えて、HDMI端子もついて、ギガビットイーサも搭載し、CPUは仮想化技術IntelVTにも対応している。
    重量も1.3kgと軽く、最大8時間の駆動時間を誇っている。
    まさに、今までのAtom搭載ネットブックを駆逐するかのようなスペックと価格だった。
    使われたCPUはCeleronSU2300はまさにこのために生まれたCPUだといえた。
    そんなCUVLノートもやや落ち着きを見せ、上位機種である前述のLet’s note Jシリーズなども価格が下がってきたためにCUVLノートよりもスペックが高く、少し高いというノートも出始めてきている。
    CUVLノートの前にもTimelineXシリーズとして長時間駆動、軽量コンパクトで価格も抑えた機種がacerからは出ている。
    そちらの低価格化が始まったためにCUVLノートは少し勢いを失っているのが現状だ。

    ウルトラブックの目指すところ

    ウルトラブックで注目するべきところは、軽量で薄く、それでいてCore i7を搭載しているというところだろうか。
    また、SSDなどを搭載して付加価値をつける反面で価格を抑えようとしている。
    Intelが提唱するところによると、1000ドルノートを目指すと言うことだ。
    1000ドルというと、1ドル70円台に入った日本ならば、8万弱程度と言うことになる。
    もちろん、それを鵜呑みにすることはできないが、10万以下でCore i7搭載の薄型ノートが出るのであれば、飛びつくユーザーも少なくないだろう。
    あとは、バッテリーの駆動時間がどうなるか、というところだろうか。
    試作が発表されたASUSのUX21などは価格さえ10万円を切るのであれば買いである。
    hpからも発表されたようで、今後この分野の発展が期待される。
    CUVLノートに変わり、全体的なスペックをあげる方向へ向かいながら、価格を抑えていく。
    簡単に言ってしまうと、windows環境でMac book Airを出そうという事なんだろう。
    今のところはASUSとhpのみが発表されているが、やがてほかのメーカーからも発表されるだろう。
    ネットブックからCULVノート、そしてウルトラブックへと変わることでさらに使いやすいノートとなることは間違い無い。
    価格とバッテリー、その次に性能であったモバイルPCたちは、バッテリーはそつなくこなせるようになり、価格と性能のバランスが求められるようになっている。
    Intelは、2012年から随時発売していき、ノートPCとしてのシェアを40%は獲得したいとしている。
    少なくとも日本では、PCを持って歩く人は少ない。ビジネス用途と一部マニアだけだろう。
    ネットブックもネットとメール、ちょっとした文章作成ができれば、という用途で設計され販売されたが、今ではそのスペックの低さからほとんど見向きもされない。
    むしろ、その程度のことであればiPhoneやandroid携帯などで事が足りてしまう。
    iPadなども良い例だろう。
    そこからさらに上の層となる、据え置きとしても使えるし、もって歩くことも可能なノートPCの位置づけには現在13.3インチの液晶を持ったPCがいる。
    ウルトラブックでは11.6インチ液晶を想定しているようで、それらを駆逐してまでウルトラブックが流行るだろうか、私はそうは思えない。
    だが、少なくとも価格面をクリアできればCULVノートは駆逐されてしまうかもしれない。
    なにせ、同じ価格帯ならばCPUの性能が高い方が断然お得だからだ。
    現在のCULVノートは価格帯が5万円程度、ネットブックが3万~4万、その上の13.3インチモデルなどが6~8万程度で販売されている。
    ウルトラブックは価格でどこまでCULVノートに迫れるかが見物だ。
    Intelの構想にあるSandy Bridge世代のCore iシリーズはi5で1000ロット時に250ドルと発表されている。
    CULVノートと同じ価格帯にするのははっきり言って無理だろう。
    据え置きとして使うには液晶が小さい事がデメリットとなる。
    ニッチなところを攻めているように思えるが、それで40%のノートPCシェアを取れると思えるインテルも何を考えているのだろうか。

    期待しているユーザーもいる

    しかしながら、期待しているユーザーも多い。
    私もその一人である。
    現在私が使っているサブノートはAS1830zというacerのノートパソコンだ。
    前述のCULVノートと言われているもので、軽量コンパクトな上にそれなりのCPUを搭載している。
    しかし、普段使いには問題がないように思えて、やや不満が残っている。
    とはいえ、このサイズと重量、バッテリー駆動時間なので不満を言う方が間違っているのかもしれない。
    今後ウルトラブックがこなれた価格で出るようであれば乗り換えるだろう。
    いや、その前に13.3インチモデルに買い換えるかな…。
    目が悪いから11.6インチ液晶はややつらいものがある。