PC好き、ガジェット好き、平凡な日常大好き

カテゴリー: column

  • 発表が続くウルトラブックを見てみる。

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    こんにちは、tknriiiiです。
    ウルトラブック、一度ご紹介しましたがIFA(コンシューマ・エレクトロニクス&ホームアプライアンス)2011にて三社から発表がありました。
    すでに開発を発表しているhpとASUSを含めてコレで五社から発売されることが決定となります。
    acer、ASUS、Lenovo、東芝、hp、ノートPCでは有名どころが集まっているのがおもしろいところです。
    IFA2011で紹介された三社を含めもう一度ウルトラブックをおさらいしてみよう。

    ウルトラブックって何だっけ

    ウルトラブックはIntelが提唱する新しいノートPCの分野で、安くて速くて薄いと言うところを目指しています。
    すでにこの三拍子がそろっている所ではMacBook Airが出ていますが、さらに推し進めようって所でしょうか。
    Intelが定義しているのは「Core i7を含む高性能プロセッサを備えつつ20mm以下と薄く、高速なレジュームなどタブレットや携帯電話的な使い勝手を備え、かつ1000ドル以下の価格帯を中心とするノート」とハードルがかなり高いものです。
    まず、1000ドル以下だとCore i7は無理でしょうね。さらに薄くすると言うことはHDDが搭載できなくなるわけで、必然的にSSDが搭載されます。
    容量にもよるでしょうが、これまた1000ドル以下というのが辛くなるでしょう。
    このように、言ってることはユーザーとしてはうれしいが、絵に描いた餅といえなくもない、それがウルトラブックです。

    今回発表された東芝モデル

    Portege Z380

    DynaBook R731よりも40%体積を減らし、20%計量しているとか。
    当然のことながらゼロスピンドル(回転するドライブが無い)で、R731の2スピンドルとは大きく仕様が異なります。
    基本仕様では、SSD128GBと言うこと最大6GBというちょっと変則気味なメモリー、HDMIやVGA、USB3.0に無線LANと一般的な仕様としては上位機種に匹敵するものとなっています。
    厚さは15.9mmとまあそこまで薄くする意味があるのかよと言いたくなる厚さです。
    重量も1.12kgとかなり軽い。13.3インチ液晶モデルでは最軽量かもしれません。
    価格は1000ドルから。最低価格のスペックがどこまでなのかはまだ発表されていませんので、何ともいえないところです。
    他社との違いとしては、キーボードバックライトを搭載している事と、水漏れなどに強い設計になっていることでしょうか、
    tknriiii的には東芝のノートは買ったことが無く、R1やR2にあこがれつつ、旧Librettoを良いなーと見つつ、J3100すごいなあと思った記憶しか無いため、一台くらい買ってみても良いかもしれないとは思っています。
    ま、すべてが価格次第ですけどね。

    Lenovoはどうだ

    最近NECとの合併会社を作ってみたりと、日本市場に本気モードのLenovo。
    そのLenovoはIdea pad Uシリーズとしてリリースされます。
    ThinkPadブランドではないところが何ともという所です。
    Lenovoはウルトラブック以外にそこまで薄くて軽くないよモデルも一緒に発表しています。
    U300sが今回のウルトラブックとしてリリースされるモデルです。
    型番の後ろにsを付けると小さくて軽いってのはThinkPadのXシリーズでよく使われる型番の付け方ですね。
    でも、Idea padブランドですけど(しつこい)

    U300とU300s、もう少し大きいU400そして最大のライバル?MacBook Airとの比較です。
    U300sはメモリーが4GBで最大256GBのSSD、後はPortegeとあまり変化がありません。厚さは14.9mmで最薄かもしれません。
    1.34kgはCULVノートと同等の重さ、バッテリーも最大8時間持つと言うことです。
    価格は1195ドルからとちょっとお高め。

    ちなみに、U300(sがつかない方)は最大8GBメモリーでHDD、厚さ18.3mmで1.58kg
    こっちも十分ウルトラブックの定義に入っていると思います。
    価格も799ドルからとお安くなりますし。
    ま、高速なレジュームはHDDではできないので、そこはウルトラブックとはいえないのでしょう。
    と言っても十分魅力的なスペックですけど。

    じゃあ、世界第3位のシェアacerはどうなんだ。

    ASUSとともに台湾の雄としてがんばるacerですが、もちろんウルトラブックを発表しています。
    Aspire S3は13mmの厚さとなっています。ホントかよ?

    薄い以外はLenovoなどと変わりません。
    スペックもほぼ横並び。
    価格もLenovoと同じようなものです…と思ったら違いました。
    記事をよく見てみると、acerは799ユーロ~なので、今の円相場にしてみると、1ユーロ108円なので約87000円です。
    Lenovoはドルだったので、約92000円、あれ?あんまり変わらないですね。

    シェア40%イケるか?

    Intelはノートパソコンの市場で40%のシェアを目指すと言ってますが、そこまで行けるのでしょうか。
    しかし、1000ドル以下でCore i7ならばまだしもi5やi3ならば少し重くても5万円台からで買えるモデルがあるので、無理してウルトラブックを買う必要はない。
    また、そもそも持ち運ぶことを想定していない据え置きノート市場も大きい。
    それを考えると40%はちょっと吹きすぎじゃないかと考えています。
    どちらにしろ、安くて速くて薄いPCが出るようになればそれに越したことはありません。
    結局は使う側の問題なんですし。

    ちなみに、私はこの夏に買ったTimelineXをとても気に入っています。
    ちょっと重いですけどね。スペック的には十分ですし(笑)

  • スマートフォン、本当に使いやすいのだろうか。

    今の日本では、所謂ガラケーと言われる日本独自のケータイが失われつつある。
    しかし、ガラケー用に作られたサイト等はまだまだ多くある。
    スマートフォンにのりかえた人々は口々にスマートフォンは良いと言う。
    本当にそうなのだろうか?
    使いやすい、便利と言うが、果してどこまで使い、そう感じるのか。
    今回はスマートフォンの価値を少し考えてみよう。

    スマートフォンの付加価値は?

    iPhoneやAndroid、BIackBerry、windows Phone7.5等、スマートフォン用のオペレーティング システムは幾つかある。
    それぞれが独自のシステムを使用し、様々なソフトウェアを供給している。
    メールやウェッブを利用するために、ゲームやPIMを利用するために。
    現在では、携帯電話は通話をするものから、通信をするものへと変貌を遂げている。
    もっと言うならば、単に通話や通信を利用すると言うだけに止まらず、総合したツールとして利用が可能な物になった。
    1台で電話もメールも、ウェッブも。
    更に音楽プレイヤーとしても、メモ帳やSNSサービスも利用できる。 カメラもついているしゲーム機としてもある程度使える。ソフトウェアを追加し、ー台で情報管理も行なえる。
    まさに携帯電話ではなく、一台で何でもできる存在と言えるだろう。
    ガラケーでもある程度は同様の事ができるが、専用のサイトを設ける必要があったり、入出力に限界がある。
    ガラケーの設計は電話をメインに据えており、現在の用途に合わなくなって来ているのではないか。
    スマートフォンの付加価値は一台でなんでもそつなくこなせる、その一点に集中しているのでは無いだろうか。

    スマートフォンの多くのユーザーは…

    実はスマートフォンの多くのユーザーはライトユーザーではないかと思っている。
    もちろんヘビーユーザーもいるが、どちらかと言えばパソコンはあまり使用しない、ケータイ(ガラケー)で大体の事が足りていたユーザーが多いと思っている。
    だからアプリも有料ならいらない、無料ならば考える。と言うようなユーザーが多い。
    そして、そうしたユーザーは与えられたツールだけを利用することが多い。
    結果としては、アプリの市場は大多数のライトユーザーではなく、一部のヘビーユーザーによって支えられているニッチになってしまっているのではないだろうか。
    ただし、誰もが最初はライトユーザーなのだ。
    そこから知識を身に付けていく人々も数多くいるだろう。
    その登竜門としてガラケーからの脱出もありだろう。

    ガラケーと言うが

    日本で出ているスマートフォンは実はガラケーになってきている。
    そもそもガラケーの語源となったのは、閉じられた空間、ガラパゴス諸島の事であり、その閉じられた故の楽園で、独自の進化をした様々な動植物の事を言う。
    今、日本で出ているスマートフォンは国際モデルは別として、日本メーカーが独自の機能を搭載し展開している。
    例えば、ワンセグ放送においては日本の通信方式を採用しているのは、日本以外ではペルーとブラジル位のものだ。
    おさいふケータイにしても、日本と諸外国とでは方式が異なり、現在のFeliCaは日本でのみ利用が可能な状態だ。
    つまり、使っている技術が国際標準で無い限り、スマートフォンもガラパゴス化していくのではないかと思っている。
    フィーチャーフォンと同じような方向性にならないようにと動きが出てきている。
    その一つが、FeliCaから世界基準への移行。
    FeliCaをやめようという動きが始まりつつある。
    しかし、ここまで広く普及したものを一気にやめるわけにも行かず今後どうなるかはまだ未定の状態だ。

    結局日本では

    しばらくの間はガラパゴス化が終わらないと思っている。
    iPhoneであれだけスマートフォンをアピールしても、まだ市場の1割程度にしかなっていない。
    もちろん、今後その比率は上がっていくだろうがどこまで上がっていくのかはまだわからない。
    いっそのこと、従来型携帯電話の生産をやめない限り一過性のもので終わってしまうのではないか。
    そして、一部からは「やっぱり昔の携帯の方が使いやすい」なんて声も出てきている。
    もちろん、単に使いこなせないなどというだけではなく、細かいところで今までの方が簡単だったなど、実際に使ってみての不満が出てきているのだろう。
    今後、スマートフォンが真に普及するためには、日本人向けの操作やコンテンツが必要だ。
    しかし、そこを追求すると結局の所ガラケー化してしまう。
    その天秤をどこで止めるのか、今後のメーカーの動きに注目してみたい。

  • 日本のお家芸 魔改造、その実態を追う

    魔改造、いつの頃からか使われ出した言葉です。
    その語源はプラモ狂四郎とも言われていますが、はっきりとしていません。
    日本人はこの魔改造が得意だと言う人も少なくありません。
    その言葉の意味を含めて今回は魔改造について書いて行きたいと思います。

    こんにちはtknriiiiです。
    魔改造という言葉を知っていますか?

    言葉の意味としては、女性をかたどったフィギュアを改造し、アダルトな形にする事を魔改造と言っています。
    しかし、今ではそれが長じて原型とはほど遠い改造を施すことを総じて言うようになりました。
    そして、日本は文化の魔改造が好きな国とされています。
    どういうことでしょうか。

    食文化の魔改造

    日本は飽食の国とされ、様々な食材や食文化が入ってきています。
    しかし、それらはオリジナルから、日本流のアレンジを加えてしまい全く中身が異なる、それで居てうまい料理に変えてしまうことが少なくありません。
    たとえば、トンカツ。
    トンカツは元々はcutlet(カツレツもしくはコートレット)というフランス、イギリスの料理方法でした。
    薄切りの肉をパン粉などを付けて揚げる。しかし、それがどうなったのか、元々牛肉だった薄切り肉を豚肉の少し厚めの肉に変え、からりと揚げる様になってしまいました。
    そのトンカツならばまだ良いのです、原型は残っていますから。
    しかし、それを卵とじにしてタマネギをいれ、三つ葉を添え、何故かご飯の上に載せてしまう。
    カツ丼のできあがりとなります。
    cutletから派生したものの、途中でアレを足し、コレを足し、最終的に基本となる手法は残っていますが、出てきたものは全く違うものへと変わってしまうのが魔改造、カツ丼はまさしくそれといえるでしょう。
    アイデアに優れていると言えばそうなるが、少し変わった文化だと言われても仕方がないところ。
    ちなみに、今ではトンカツは市民権得すぎと言うほどで、外国でも「カツ」で通じる店があるそうです。
    原型となったcutletとは全く別物の「日本食」として扱われるそうで、日本ではトンカツは洋食だが、現地では日本食というちょっとおもしろい扱われ方になっているようです。現地に行ったことがないのではっきりとは言えませんけど。
    ほかにもある。
    ナポリタンスパゲティーだ。
    ナポリとは何の関係もないが、日本のスパゲティーの代表格としてあげられる。
    トマトケチャップベースのソースをゆでたスパゲティーと絡める。
    ハムやタマネギなどを一緒に炒めてできあがり。
    この食べ方はナポリとはナンの関係もないがナポリタンと言われている。
    そして、この食べ方は日本で生まれている。
    あげればまだまだ出てくる。
    エビフライ。
    コレはcutletからトンカツへ、そしてメンチカツへと変化していった中で、日本人が好きなエビも同じ手法であげてみればいいじゃないか。
    と言ったところから始まっているようだ。
    エビフライには大先輩である、エビ天があるので出てきたのは必然であるといえるだろう。

    そもそも日本語が

    そもそも、今使っている日本語の「かな」や「カタカナ」は元々が漢字である。
    それをどこをどう間違ったのか今のひらがなへ改造し、一般的に使えるようなっていった。
    しかも、漢字は漢字で別に昇華させることでかな漢字という世界でもあまり見かけない文化を持つようになっていった。

    日本人は猿まねが得意

    よく言われることに、日本人は猿まねが得意だと言われる。
    しかし、コレは半分正しく半分正しくない。
    ただの猿まねは決してしないからだ。
    どこか使い勝手が大きく良くなっていたり、どこか機能を大幅に変えていたりと単なるコピー商品では無いところが日本人の良いところだろう。

    魔改造は単にコピーをするだけと言うことに耐えられない日本人のプライドが詰まっているのかもしれない。

  • 昔話 EPSON98互換機の挑戦

    EPSON PC-98互換機。
    かつて日本に存在した、PC-98アーキテクチャーを使用したNECのPC-9801シリーズ、その唯一の互換機メーカーであったEPSON。
    今回はちょっと古いが、@tknriiiiが長年使っていて個人的に思い入れがあるEPSON98互換機について書いて行こうと思います。
    やや思い出しながらなので、一部誤った表記があるかもしれませんが、ご愛敬と思ってくださいまし。

    そもそもPC-98アーキテクチャーって?

    ここを見に来ている人の中にはPC-9801自体をあまり知らない人も居るかもしれません。
    ものすごく簡単に説明すると…
    1982年から1997年頃まで、日本のパソコンの圧倒的なシェアを誇っていたのがPC-9801シリーズで、その設計の元になっているのがPC-98アーキテクチャーです。
    日本語処理を高速に行うことを前提として、日本語漢字のVRAMを搭載した事などで一時期は日本のパソコンシェア90%を誇っていたこともあるというお化けアーキテクチャーです。
    日本語処理に長けた日本人による日本のためのアーキテクチャーだったような気がします。
    そのPC-98アーキテクチャーを解析し、独自部分を搭載して販売を開始したのがEPSON PCシリーズで、基本ベースはこのPC-98アーキテクチャーなので、一般的には98互換機と言われていました。

    訴訟問題

    もちろん、互換性をもつと言うことは、NECの著作権を侵害している可能性があるわけで、初期はその訴訟問題がつきまとった。
    特に初期モデルでは、BIOSがNECのものをパクったとして、販売差し止めになるという事すらあった。
    その後すぐにオリジナルのBIOSを搭載したモデルを開発し、1987年PC-286 model 0を発売。
    売れ行きはいまいちだったが、ソフトウェアの充実によって徐々に上向き始める。
    本当かどうかは知らないがこのBIOSは、最初からクリーンルーム設計(一から自社開発したもの)を事前に用意しており、著作権上「クロ」と判断された初期モデルに何故わざわざ「クロ」となるBIOSを搭載したのか、理解に苦しむといった発言がNEC開発者からあったとか。
    まあ、考えてみればそうですね…わずか数日の間にクリーンルーム設計したBIOSが作れるわけでもなく、用意していたならば何でそれを使わない。
    その後も訴訟問題は続くが、1987年11月に和解金をEPSONが支払うことで和解し、晴れて互換機メーカーとして出発をすることとなった。

    そして、躍進

    続けざまにPC-286U、PC-286Vなどを発売し、徐々にシェアを拡大。
    和解が成立した頃には、月のパソコン売り上げのシェア20%をとるほどにもなった。
    そもそも、NECのPCに比べて2割~3割ほど安く、性能も高いので個人ユーザーをメインに普及が進んでいき、NECもそれを黙ってみているわけにはいかなくなってしまう。
    そして、NECはEPSONチェックと言われるプロテクトを施すようになった。
    これは、NECが出しているソフトウェアおよびサードパーティーのソフトウェアにNEC以外のPCでは動かないようにするためのプロテクトをする事である。
    といっても、EPSONも負けてはおらず、そのプロテクトを外すソフトとしてSIPと言われるパッチ集を配布していた。
    これを利用することで、プロテクトを解除することが可能となっていた。
    広告では、「国民機」を名乗り、互換機でありながら大胆な手法をとっていくなど、シェア拡大に躍起になっていた。
    しかし、あくまでも98互換機でありNECの廉価モデルという位置づけに過ぎなかった。 
    ちょうど、中嶋悟の個人スポンサーでF-1ブームに乗って多くの媒体にその名前が取り上げられるようになり、98互換機も売り上げは上々であった。
    インテルの386CPUがリリースされると、高速な286であれば386は必要がないと、搭載機の発売を遅らせてシェアを落とす。
    巻き返しを図り、Intel486がリリースされると、先に発売されたPC-9801FAとほぼ同価格で、PC-486GRをリリースした。
    FAに搭載されていたのは486SX 16MHzであったが、GRにはそのクロックを凌駕する25MHzのCPUを搭載。
    さらにFM音源なども搭載してFAと同価格帯。販売店によっては値引率がFAより高かったためにFAよりも安く、高速でなおかつFM音源まで搭載している、そんな当時としては夢のようなマシンに仕上がりました。
    当然、売れないわけがありません。
    たちまちベストセラーとなり、生産が追いつかない状態にまでなり、EPSONここにありを見せつけたPCとなりました。
    まさに、EPSON98互換機が本家98を追い抜いた絶頂期だったといえるでしょう。

    コンパック・ショックと凋落

    しかし、それも長くは続きませんでした。
    コンパック・ショックと言われるIBM PC/AT互換機の格安PCの登場、windowsによる機種依存の低減によって、98アーキテクチャーは窮地に立たされることになります。
    そのあおりを一番受けたのは本家NECではなく、NECよりも安いというからこそ売れていたEPSON98互換機でした。
    98互換機よりさらに安いIBM PC/AT互換機によって価格のアドバンテージは無くなり、それに対抗するためにNEC自身がパソコンの値下げを敢行したことから、NECより安くて早い98互換機はNECと変わらない98互換機へと変わってしまいます。
    価格重視のユーザーは、PC/AT互換機へと流れていき、過去のMS-DOS遺産を持たないユーザーはわざわざ98互換機を買う必要がなくなってしまいました。
    また逆に言うと、98互換機を作っていく必要もなくなってきます。
    オープンな規格であるPC/AT互換機を作ればいいのです。
    1995年6月、事実上の最終マシンであるPC-586RJ/RT/RS、PC-486MEがリリースされます。
    まだ日本ではwindows95すら発売されていない頃です。
    これらを含めて486CPUを搭載したEPSONーPCはクロックを386相当へダウンさせるスイッチがついているなど、MS-DOS環境でのゲームなどを考慮した設計がされていました。
    しかし、もはや太刀打ちができないほど広まったPC/AT互換機への流れ、NECの価格戦略に対して撤退します。
    1987年から数えて8年目の事でした。
    その後、98互換機版windows95を最後のサポートとして発売しますが、そのグラフィックドライバのできの悪さ、なし崩しの撤退などにユーザーの不信感はあったと思います。
    どうもグラフィックチップを使わずにCPUの力だけで画面を表示させていたようで、本当にひどいものでした。

    その後の98互換機

    2003年にNECがPC-98アーキテクチャーを捨てたあと、一部サードパーティーが互換機を出していたが、現在では486CPUの生産終了に伴い販売を終了しています。
    EPSONは98互換機の生産をやめてから98/Vというソフトウェアエミュレーターを出し、対応するハードウェアも販売しています。
    今では、NEC自身もPC/AT互換機互換機をレノボと合併させた会社に任せてPC事業からは事実上の撤退をしている。
    今では、98アーキテクチャーを知らない人も増えてきている事でしょう。
    後に当時のEPSON社長であった木村氏は「あと1年早く撤退していれば、名経営者と言われたかもしれない」と語った。
    そう、あと1年早く撤退していれば、誰もあんな外れのwindows95をつかまされる人も少なかったでしょう。被害者は少なくて済んだ事でしょう。
    EPSON98互換機を3台買った私は、最後のお粗末さに少々寂しさを感じていました。
    同じように考えたユーザーは居たでしょう。
    現在では、EPSONはプリンターメインのメーカーへなっています。
    あの終焉の衝撃、私は忘れません。いつまでも。(だからこそ今更こんな事を書いているわけですし(笑)

  • 夏の清涼飲料水、その主役 麦茶

    こんにちは。
    @tknriiiiです。
    夏ももう終わろうとしています。今年の夏はなんだか微妙でしたね。
    7月に最高気温を更新したりと暑く、空梅雨だったのに8月に入ると雨が多くて梅雨空の様でした。
    8月と7月が逆転したような感じでしたね。

    さて、そんな夏を代表する飲み物にビールがあります麦茶があります。
    大麦を焙煎し煮出したのが麦茶。
    身近にありながら、夏にうってつけの飲み物です。
    しかし、なぜ夏といえば麦茶なのでしょうか。
    ちゃんとした理由があってのことだって、案外知らなかったりするんですよね。
    今日は麦茶について書いてみたいと思います。

    歴史

    麦茶の名称は実はそれほど古いものではなく、昭和30年代についた名前なんだそうです。
    ただ、麦を煎って煮出すというのは古くからあり、その歴史は平安時代にまでさかのぼるそうです。
    昔は貴族の飲み物で、江戸時代になってから庶民の飲み物となったようで、その頃には茶屋のように麦湯を売る人も居たとのこと。
    そう、昔は麦湯という名前だったそうです。煮出した麦湯を湯冷ましで飲む。
    電気機器の発達によって、冷蔵庫が一般的になると、湯冷ましではなくて冷やして飲む事が多くなりました。
    その頃からか、麦湯ではなく麦茶となって行きました。
    煮出して瓶に移して保存する、手間のかかる作業でしたが、昭和40年に石垣食品が水出しティーバッグを開発し売り出すと、水を入れて冷蔵庫で冷やしておくだけという簡単な作業となりさらに需要は増えていきました。
    みねら~るむぎちゃ というフレーズのCMは目にした人も多いかもしれません。
    現在では、水出しだけではなく濃縮したポーションタイプなども出ており、リッター単位で作っていた麦茶を1杯ずつ作ることもできるようになりました。
    ペットボトルの麦茶もあるので、身近な飲料水となっています。

    効能

    麦茶は体を冷やす効果があると言われています。
    夏に飲むにはぴったりです。
    そして、名前は茶でも茶葉を使わないのでカフェインがありません。
    ノンカフェインと言うことは、子供や夜眠れなくなる人にも良いし、体にも優しい飲料水と言うことになります。
    がぶ飲みしても平気って事ですね。
    さらに、血液さらさら効果もあり、抗酸化作用もあると言うことです。
    なんだか、並べると良いことばっかり書いてあるんですが、どこまでが本当かはわかりません。
    どれだけ摂取すれば効果が得られるのかもわかりません。
    ただ、少なくとも体に負担を掛けにくい飲料水であることは間違いありませんね。
    良いことばかりでもありません。
    通常のお茶よりも腐りやすく、保存が利かないのが難点です。
    家出に出す場合にはできるだけ早めに飲むのが良いようですね。

    麦茶はお茶のような苦みが無く、香ばしくてホッとできます。
    夏だけで終わらせるのももったいないような気がします。