iPad Airのキーボードをいろいろと探していて、いろいろと買ってみた物の、どれもこれも何となく私の用途にあったものではありませんでした。私がiPad Air用のキーボードとして求めていた物は、キーピッチがそこそこあって、数字のキーが小さくなくて(これは、長音符をよく使うため)変則的なキー配列になっていないこと。というだけのこと。そして何より安いこと。
ものすごいぜいたくを言っているわけではないと思っているけど、これに見合うだけの物がなかなか無い。どういう事なのか…やっぱり贅沢なことを言っているのかな。そうして、私が求めていたキーボードですが、結果としてみては最初に買った物が一番この条件に近いものでした。
すでに販売終了しているTK-FBP030こいつが一番使いやすかったという結論に達しました。このキーボードのどこが良かったのか。まず最初にzaqのキーがしたから順番に左上にずれている。これは一般的なキーボードで使われている配置なので使いやすい。欲を言えば数字がさらにずれていれば良かった。
用途の少ないキーが小さめで、特にCaps lockが小さめなのはいい。iPadだけではなく、windowsにも対応できるキーボードなので、ファンクションキーもちゃんとついている。Fnキーと合わせればショートカットキーとしても利用可能。ここらはなかなかいい。それとは別にホームボタンも付いていて、iPadなどではかなり使いやすい。
もう一つあげられるのがShiftキーの大きさ。右shiftキーが英語キーボード仕様だとでかくてEnterよりも目立つ。これが実に使いづらい。しかし、このキーボードはshiftキーがEnterキーよりも小さい。英語文化だとEnterキーは改行にしか使わないかもしれないが、日本語では改行と決定の2つの用途がある。特に決定に関しては多用することが多いので、できればEnterキーが大きい方が使いやすい。おまけに言うならば、スペースバーも大きい。変換にスペースを使う日本語ではこれも扱いやすい一つの要素となる。
あ、まだいいところがあった。このキーボードはチルトスタンドがついている。よくあるキーボードを少したたせるためのスタンドだ。普通のチルトスタンドは立てることができても実はパーツとしてはプラスチックなのでしっかりと固定ができない事が多い。しかし、こいつはチルトスタンドの接地面にもゴムがついている。スタンドで立ててもずれないという地味だけど考えられているところがある。
逆に使いづらい部分もある。一部のキーを廃してFnキーと合わせるようにしているため、?や・/が出しづらい。{や「もFnキーとの合わせ技が必要となっている。つまり、私のように文章を打つだけならのまだしも、プログラムを書く人にとっては使いづらいキーボードといえるだろう。また、前述した通り、数字がずれていないので、長音符と0を打ち間違えることも多々ある。さすがにこれはもう慣れたが、最初はキーってなることが多かった。
同様にカーソルキーの左右に日本語と英語の切り替えキーがあるので、カーソルを右に移動したつもりが英語モードへ変わりました、サーセンwwwなんて事が多々ある。特にカーソルキーは少し小さめに作られているためこう言ったミスが発生しやすい。仕方がないんだけどねえ…。
やや変則な配置のため戸惑うこともあるが、アイソレーション設計でキーが独立しており、キーピッチも17.4mmのため違和感なく打つことができる。日本語をまずはちゃんと打ち込める。これができない商品が多いのが悲しい。日本語はやっぱりおまけ程度なのかなあと感じてしまうこともある。
このキーボードは前述したとおりすでに販売終了している。しかし、今ならばまだ少し流通在庫もあるようで、Amazonでは後3つ残っている。先ほどまで4つ残っていたのだがどこかのバカが予備にと買ったようだ。
なお、この配置に近い後継機種TK-FBP052というのもあるのだが、こちらはEnterキーを大きくすることに主眼がおかれたのか、カーソルキーを上下左右一列に並べるという暴挙をしてしまった。そのため、カーソルキーが全く使い物にならないといって良い出来になっている。その他の部分はあまり違いがなかったためものすごく残念だ。なぜそのような設計にしたのかはわからないが、わざわざiPadなどでキーボードを買う層がなにを求めているのか、それを少し考えればカーソルを犠牲にしても良いという結論には至らないのではないか、と思っている。
また、これは個人的な経験からなのですが、Bluetooth3.0のキーボードって文字の多重入力(1回しかキーを入力していなくても「あああ」などと連続して入力される)事が多いように感じられました。TK-FBM036でも起きた現象ですし、別の安いカバー兼用のiPad Airキーボードも同じ現象が出ました。先日買ったbuffaloのキーボードでは起きていませんが、そもそもそいつはキーピッチが狭くて実用に耐えなかったので放置しています。
おそらく、日本でもほとんどいないでしょうが、このキーボード、再販されないかなと思っているtknrでした。