PC好き、ガジェット好き、平凡な日常大好き

カテゴリー: まだ見ぬ君のスマートフォンへ

  • まだ見ぬ君のスマートフォンへ~ファブレットと2台持ちの選沢

    今回のお話はdocomoが行っている施策を中心にしています。ガラケーとファブレットで契約をするという新しい試み、個人的には本末転倒だなあと感じてしまう部分もありますが、なるほどなと思う部分もあります。この契約ならば電話とデータ通信を両方とも効率良く使いやすく利用可能です。

    では、最初にファブレットってのが何者なのか、そこからお話しして行きましょう。

    ファブレットとはなんぞや

    まず最初にファブレットというものがどんなもにを指すのか、そこからお話しする必要があります。この言葉は一つの造語で、スマートフォン以上タブレット未満の製品につけられた名前です。

    ここで言う以上や未満は単純に大きさを示しており、スマートフォンよりは大きく、タブレットより小さい物をファブレットといっています。なんでこんな名前なのか、これも単純にスマートフォンの『フ』とタブレットを足したようなもので、フォブレットとならずにファブレットとなりました。アルファベット表記でPhoneのPhとTabletのTを差し替えてPhabletとなったわけで…。なんとも間抜けな造語に感じますね。

    このファブレットの定義としてはサイズが5インチを越える大きさで、7インチよりも小さい物が一般的にファブレットと言われています。また、7インチのタブレットもファブレットの範疇に入るという事もあります。7inchだとタブレットと言ってもいいと思うのですが、一般的にはでかくて電話としては使えないけど、片手で何とかもてる大きさといったところがファブレットと言われる端末のくくりでしょうね。

    ファブレットとガラケーという選択肢…

    昨今、ファブレットに注目が集まっているのは簡単な理由として、3Gでは電話のプランとして無料通話がついた物が多く、基本料をケチったプランだけが無料通話がないというのが一般的だった。連絡用の電話として利用しているユーザーのほとんどは無料通話が付いたプランを利用しており、通話料の削減を行うことができるようになっていた。

    しかし、LTEになった途端、各社は無料通話がついたプランを取りやめた。月額の基本料金を下げて、電話機というよりもデータ通信をメインに置くようになっていった。時代の流れとしてこれは半ば正しいでしょう。現在は050plusなどのIP電話が多く出回っていますから。しかし、通話の品質と通話料を天秤にかけた場合、どうしても通話品質の劣るIP電話には耐えられない。という話が出てくるのも仕方が無いことです。

    そんなユーザーにとって通話料が高くなるLTE契約は好ましくない。かといって、ガラケーも機種が少なくなり、iモードなどのガラケー用サービスも徐々に縮小されているのも事実です。auとSoftBankはこの点に関してスルーしていますが、ドコモは一つの助け舟を出しています。それが、ガラケーとのセットプランで、タブレット端末の月額費用が安くなるというものです。

    ガラケー側の条件としてはパケ・ホーダイ ダブルなどの定額プランに入っていることが条件となっています。この条件にあるパケット定額には390円からの一番安いプランも含まれています。つまり、ガラケー側ではメールを含めて通信を基本行わないようにすることで、通信料は390円(+ISP代の315円)で維持できます。そして、ファブレット側は3980円(+こちらもISP代の315円)で利用可能です。この二つを組み合わせると、1000円分の無料通話のついたプランで5981円~となります。後は端末費用ですが、ポイントや月々割などを利用していけばほぼ0円になるでしょう。ガラケーもご愛顧割などで1万円程度から購入出来るため、月々の支払金額を相当抑えることが出来ます。

    電話は電話、データ通信はデータ通信

    ガラケーは携帯電話としては独自の発展をしており、iモードやezwebなど独自のケータイコンテンツとして様々なところから活用されていました。そして、その文化はスマホの普及とともに下火となりましたが元々電話機として使う事を考えると二つ折りケータイは使いやすく、今となっては不要になりつつあるiモードを考えなければ単体の電話機として完成されています。そして、ウェブなどを見るのであればスマートフォンよりも大きめのファブレットやタブレットの方が明らかに使いやすいわけです。ちょっと調べると言うことに関してはスマートフォンを利用した方が手軽かもしれません。ただ、小さい本体であるが故に「スマホ用サイト」を見るのが煩わしいのでは無いかと感じています。というより、だったらiモードでもよかったんじゃね?と言う気もします。これに関してはまた別の機会に書いてみたいと思っています。

    電話機として使うガラケー、ウェブやアプリを利用するファブレット。この棲み分けは正しいのでしょうか。日本人は何でも小型化して一つにまとめて…と言うことが好きですが、やはり電話機と通信は別物。この選択肢は正しいのでは無いでしょうか。ガラケーとノートPCを持ち歩いていた時代を考えれば、ガラケーとファブレットを持ち歩くくらいたいしたことではありません。まあ、私はその手のプランが無いauユーザーなので、スマホとiPadという非効率的な使い方をしていますけどね。

  • まだ見ぬ君のスマートフォンへ〜消えゆくガラスマの灯火

    photo
    スマートフォンが一般的になってからすでに4年近く、多くの人が使うようになった。
    一方で日本メーカーが出している従来型ケータイの機能を搭載した通称ガラスマはシェアを取れずに縮小傾向となっている。日本ではiPhoneだけが異常に売れて、他のスマートフォンが売れないという市場が形成されており、多くの日本メーカーが苦戦をしいられている。
    そもそもガラケーとは何だったのか、ガラスマは必要のないものだったのか、市場を失いつつあるガラスマについて考えてみたい。

    ガラケー機能が必要だったのか

    多くの日本メーカー製品は今までのガラケーにあった機能を搭載させ、今までのガラケー市場をそのまま移行させようと目論んでいた。また、それが市場の望むものであると、日本市場という特殊な場所ではそれが正解であろうと思っていたようだ。
    もちろんそれだけでは無く、ガラケー機能は日本で生まれた文化ゆえに日本メーカーが得意な分野なので差別化しやすいところでもある。その差別化を求めていた人たちと求めていなかった人たちに分かれてしまったのがメーカーの悲運であり、求めていなかった層を甘く見ていたのもメーカーの誤りだった点だろう。
    そう、そもそもガラケー機能を求めていた人たちは、ガラケーで十分に実用レベルなのでわざわざ買い換える事がない。そして、買い換えるにも費用が高くつく事からそのまま継続利用する層を作ってしまった。
    そして、ガラケー機能を求めていなかった人はiPhoneなどのグローバルモデル(通称グロスマ)へとどんどんと流れて行った。ガラケー機能で必要のないおサイフケータイ機能やワンセグなどを気にしない人たちや、ガジェットとして有効利用を考えていた人たちにはガラケー機能なんて単なるおまけでしか無かった。
    なくてもいいものを必須にして売りさばいていた事がここに来て仇となったのかもしれない。

    悪い印象はなかなか消えないもの

    日本メーカーが作ってきたガラスマはグロスマに比べてスペックが低く、その割に価格は同等かやや高いというよくわからない値付けになっていた。ただでさえスマホにすることで毎月の維持費が上がるのに、買ってみたらろくに使い物にならなかったなんてことも少なくない。
    しかも、割賦で購入しようものならば、2年間は機種変更が困難な事になる。はっきり言って苦痛以外の何物でもない。特にこの傾向は第一世代と勝手に位置付けている、シングルコア、メモリ256MB程度、液晶サイズハーフVGA(320×480)時代に多く、これらに買い替えたユーザーが苦痛を強いられた事で、日本メーカーの印象が大きく低下した。結果として、第一世代を買ったユーザーは国産メーカーを避け、iPhoneなどへ移行しそれらを使ったユーザーがアンバサダーとなって日本メーカーの悪い点を指摘していくこととなる。
    日本メーカーはいい端末を作れない。という評判は多く出て行き、逆に比較対照であったiPhone 3GSなどが評価を高くしていく。一度ついた印象はなかなか消えるものではない。

    ガラスマのトラブルの多さ

    ガラスマというのは、日本独自サービスを盛り込んだスマートフォンの事なのは再三言っているが、その影響からトラブルが多い。元々、リファレンスにないチップの搭載や制御を行い、ドライバを書いてアプリと連携させる。
    これがトラブルの元になっているケースが結構あり、日本メーカーならではの昨日が逆にトラブルが多い機種であるという認識を出すことになってしまう。
    この傾向は独自機能にて付加価値をつけようとすればするほど顕著に現れてしまい、特にトラブルが多いと言われているのが富士通の一部の機種とシャープで、頻繁にアップデートを繰り返している。
    これは、端末メーカーが自由にシステムを改変できるAndroidだからこそ発生するもので、iPhoneはシステム領域へのアクセスがほとんどできないのでこう言ったことが発生しない。このあたりも日本メーカーならでは、というつもりが日本メーカーだからダメとなってしまう要因となる。

    撤退が相次ぐ日本メーカー

    2013年現在でスマートフォンを供給している日本メーカーは4社、その中でソニーエリクソンは元々外国でシェアがあったエリクソンを大本としており、ソニーがうまいこと技術を得られたいい例だ。日本で売れないミドルレンジの製品を成功させているのも注目するところだ。
    ほかには日本の携帯電話黎明期から続ける富士通、シャープ、そしてDDIの元親会社として携帯電話やPHS市場にも参入している京セラ。
    NECはつい先日撤退を発表したところだし、Panasonicも今年の冬モデルは発表しないことを表明した。それ以前にも、東芝は富士通に事業を事実上売却、CASIOはNECに国内事業を売ったが、そのNECも撤退。国外ではG’zOneを展開しているが、これも同時に終了となる。そのCASIOと合弁会社を作っていたが、一足先に撤退したのが日立、スマートフォンの普及前に撤退している。三菱や三洋などもスマートフォン誕生以前に撤退している。
    もはや、日本メーカーのスマートフォンは存在価値を失っているとも思えるが、その要因の一つとして海外メーカーの出すスマートフォンがガラスマ化していることもあげられる。

  • まだ見ぬ君へのスマートフォンへ~最近のスマホ、でけえよ

    top
    こんにちは、@tknriiiiです。 今のスマホ、満足していますか?
    今回は大きさについて考えてみたいと思います。
    今、手元にあるスマホは液晶のサイズは4インチですか?5インチですか?
    まだ持っていない人でも店頭でさわったこと位はありますか?
    手にしてなにか意和感はありませんでしたか。

    巨大化するスマホ

    かつて、巨大だったケータイを日本メーカーは小型化することに意欲を燃やしていた時代がありました。
    日本人は物を小さくするのが得意だと言われていた時代の話で、むしろ大きな手の外国人には使いづらいと考えられてしまうものまで作っていました。
    懐かしいところでは、Preminiなんて実用的とは言えない小さい物も出していましたね
    まあ、最近でもPHSでこんな小さい物を作っていますけど。
    時代は流れて従来型ケータイ、つまりガラケーがスマートフォンへ変わって行き、小型化されていったケータイとは逆の流れになってきています。
    薄くするという方向は今も昔も変わりはありませんが、幅や高さに関してはどんどん大きくなってきています。
    正直、今のスマホのサイズは大きければいいというわけでは無いのでは、と感じてしまうサイズにまで来てしまっています。

    ハイディフィニションへの移行

    世界ではデジタル化、主にテレビのデジタル放送化によって、HDといわれるハイディフィニションが主流となりました。(NHK用語ならばハイビジョン)
    テレビの解像度が大幅に向上したのと同じく、スマホの解像度も変化していきます。
    2009年から2010年初頭に出ていたスマホは480×800px、iPhone3Gまでは320×480px程度の解像度であり、液晶のサイズも3インチから大きくても4インチが主流でした。
    元々ガラケーでも高解像度モデルがリリースされており、私が利用していたW64SHというガラケー(2008年11月発売)は480×854pxなので、初期のスマホと変わらない解像度でした。
    ガラケーではiモードやezwebなどで高解像度を生かすことができず、PCサイトビュアーでしか意味を持っていないため、単なる宝の持ち腐れでしかありませんでしたが、。
    スマホがリリースされてからも、初期のモデルは前述の通り小さい液晶と小さい解像度が標準で、大型化がヒートアップして行ったのは2011年に入ってからの話、特に2010年秋にiPhone4が今までの4倍の解像度480×960pxにてリリースされると、これに他社も追随していくこととなり、ついには2011年にHD、720pとなる機種も誕生きました。
    解像度が高く小さい液晶というのは高価になり易く、歩留まりも悪い製品となってしまいます。
    自然と、高解像度で液晶も大型化するというのは自然の流れです。

    片手で扱うスマホから片手で持つスマホへ

    液晶を大きくすることで表示できる情報量は増えますが、本来の【電話機】としては大きすぎる物が主流となってきています。
    ガラケー時代はスペックに関わらず、片手で持ってそのまま操作ができるというのが基本でした。
    そのスタイルは初期のスマホにも受け継がれており、片手で操作ができるモデルも多く出ていました。
    しかし、液晶サイズと解像度の限界から4インチ、5インチと大きくなっていき今では片手で持つ事がギリギリ、操作には両手を使う必要が出てきています。
    電車の中での暇つぶしやちょっとした暇に使う、そういう時にも本体サイズが大きくなったことで車内で立ったまま扱うことが難しいようになってしまい、無茶な体制で使うことも少なくありません。
    そして、それらはトラブルの元にもなってしまいます。
    もう一つ、大きなスマホで電話をしている姿は微妙に間抜けな感じに見えてしまいます。
    これはあくまでも主観ですけど。
    そうなると、専用にアクセサリー品を買うことになります。たとえばBluetoothイヤホンマイクなどです。
    決してこのあたりのアクセサリー品は安くはありません。無駄な出費を強いられることにもつながってしまうことでしょう。

    逆転の発想、縦だけ長くすれば…

    今までお話したことはほぼ全てAndroidでのお話です。
    では、対するiOS搭載端末。iPhoneはどうだったのでしょうか。
    初代モデルから徐々に軽量化が行われ、液晶サイズもiPhone4sまでは変わりませんでした。
    iPhone5になり、3.5インチ液晶から4インチへ少し大型化されましたが、縦方向に伸びただけで幅はほとんど変わりませんでした。解像度は640×1136pxになり、今まで3:2だった縦横比が16:9の液晶へと変わりました。
    横幅が変わらなければ片手操作も可能なままで解像度だけをあげることができました。
    もっとも、640pxの横方向への解像度が変わっていないため、なんちゃって高解像度化とも言えてしまいますが。
    現在の液晶技術では限界が近い高精細化なので、ここから先は大きさを変えるか液晶技術がさらに発展するかしかありません。
    個人的には、縦長になるというのはいいことだと思っています。
    iPhoneに関しては次のモデルがどうなるかがひとつの鍵となるでしょう。
    噂レベルではiPad miniとiPhoneの中間サイズにあたるモデルを出すとも言われています。
    私は電話機としてのiPhoneはそのままに、情報端末としてのiOS搭載をリリースしていく方向性は正しいのではと思っています。
    通信費がセット割のようになって安価になれば良いんだけどなあ。

    携帯電話であることを忘れてきたスマホ

    元々、ガラケーでできることに限界が出てきたことから市場に出回ってきたスマホ、情報端末と電話機の融合は昔から行われてきており、やっとそれに見合うだけの時代になったと言うことでしょう。
    しかし、今はそれを離れて情報端末であることだけに焦点が集まってしまい、電話機として使う上では問題が出てきていることを忘れないでほしいと思っています。
    これからスマホを買う人はCMや人からの口伝てだけでは無く、実際に店などへ行って大きさや手触り、重さなどをしっかりと確認してから買うことをお勧めします。
    HDで液晶が大きいからこれがいいよ、といわれて買ったが、実は使いづらい。そんなことにならないように見極めてみましょう。
    また、自分で判断がつかない場合でも冷静に判断してくれる人に相談しましょう。
    詳しいから、というだけで相談をするとだいたいがハイスペックを勧めてくると思うので。
    詳しい人、つまりそういう人はGeekと言われるガジェットオタクが多くいます。使い勝手よりもハイスペック至高主義、そういう方に相談すると後悔することになるかもしれませんからね。

  • まだ見ぬ君のスマートフォンへ~バッテリーの歴史

    写真 2013-01-05 9 50 52

    ここからは通常モードでお送りします。(笑)

    モバイル機器とバッテリーの歴史〜黎明期

    電話機を持ち出したいという考え方は電話機が誕生した当初からあり、やがて自動車の中で使える自動車電話が出てきます。

    image現在よく使われているニッケル水素電池、特性が乾電池に近いため、乾電池の代わりとして用いられることが多い。imageショルダーホン、ほとんどがバッテリーの本体。さすがにこれを使っている人を見たことはありません。

    自動車電話であれば、移動中でも利用することが可能でシガーソケットを利用すれば電源の問題も解決される。
    ただし、自動車の中でしか利用することができないし、通話料も基本使用料もバカ高くその上保証金も必要。
    更に、エリアも狭く都心などの一部の地域でしか利用できないのが誕生直後でした。
    そして、日本では1985年に今となってはあり得ないような大きさだった肩掛けできる携帯電話機が誕生します。
    ショルダーホンという名前で重量は約3kg、文字通り肩掛けで待ち受け時間は約8時間、通話可能時間40分という大きさの割には…というものでした。
    このショルダーホンは携帯電話ではなく、自動車電話の延長上となる製品であり、シガーソケットにつないで電源供給していたものを単にバッテリーに切り替えただけというものです。
    この重量のほとんどはバッテリーで、でかいバッテリーがメインで電話機部分はそれほど大きくはありませんでした。
    その後、純然たる携帯電話機は1987年に誕生します。
    日本における携帯電話1号機は約900gという重量、待ち受け時間約6時間、連続通話時間約60分と手軽に使える物ではありませんでした。
    とはいえ、ショルダーホンの約3kgに比べれば遙かに軽く、コンパクトになりました。まだ保証金も高く基本使用料も通話料もバカ高いので使うのは一部の人、ビジネスマンなどだけが使う時代でした。
    日本である程度実用的な大きさの携帯電話機としては、TACS方式を採用していたDDIセルラーがモトローラ製の携帯電話機MicroTACを1989年にリリース。
    それまでのNTT製携帯電話機に比べて大幅な軽量化と小型化する事でシェアを取ることに成功します。
    これに対抗すべく1991年にNTTはムーバと名付けた電話機シリーズをリリースします。
    このムーバは軽量コンパクトな作りとなっており、携帯電話の普及に大きく貢献していくことになります。
    この頃で待ち受け時間が12時間、連続通話が60分とバッテリーの問題についてはまだまだ問題がたくさんあり、本当に実用的となるまでには時間が必要でした。
    1980年代はまだ半導体の技術もバッテリーの技術も発展途上であり、主流だったニッケル水素バッテリー(現在でも使用されており、有名な所ではエネループ等があります。)はメモリー効果と言われる継ぎ足し充電を行うと容量が減ったように誤認識される現象があり、携帯電話などの1日使ったら途中から充電、といった用途には向かない事や、電圧が1.2Vとあまり高くないことから、工夫をして利用する必要がある時代でした。

    リチウムイオンバッテリーの改良

    1990年代に入ると安全性が確保されたリチウムイオンバッテリーが主流となり、小型化と大容量化、電圧や電気効率の向上などからそれまでに比べて遙かに小さい携帯電話の開発が進められていくようになりました。
    また、待ち受け時間も長くなった事、そして保証金の廃止や通話料の下落などによって浸透して行き、iモードなどのサービス開始もあってビジネス層だけでは無く、幅広いユーザーに支持されるようになりました。
    電話だけでは無いコミュニケーションツールとして利用できるようになったことから、それまで主流だったコミュニケーションツールの一つ、ポケットベルを一気に駆逐していくことになります。
    リチウムイオンバッテリーの発展はケータイだけではなく、モバイルパソコンの市場にも大きく影響を与え、外出先での利用が難しかった名ばかりのモバイルパソコンもバッテリー駆動にて2~3時間、場合によってはそれ以上の駆動時間と実用的な重量の製品になることで市場が形成されていきました。
    バッテリーの進化は確実にモバイル機器の進化に繋がり、どこでも使えるまさに「携帯電話」となりました。
    しかし、今でもリチウムイオンバッテリーは爆発事故を起こしており、たびたびリコールなども行われていますが、これはリチウムイオンバッテリーの特性上起きえる事です。
    そして、それに換わる新しい物が市場に出てこない以上はこれからも課題になって行く事でしょう。

    ソフトウェアの設計によるバッテリー問題

    今ある半導体はソフトウェアを動かすためには十分なパフォーマンスを持っていますが、技術は更に進化を続けています。

    Automatic Task Killer(日本語版)定番のタスクキラーアプリ。Androidはこういったアプリを利用してタスクの終了を行う必要があるケースが多い。作者によっては、終了させることができるようにアプリ開発を行っているが、それをしないアプリがかなりたくさんある。

    しかし、バッテリーは高密度技術がすでに限界に近く、バッテリー駆動時間の問題が再燃し始めています。
    ユーザーは今よりも速く、長時間駆動する端末を求めています。
    それに見合う製品が出たとして、半導体部品の消費電力をある程度抑える設計を行っても、ソフトウェアが問題となる事があります。
    その一つの例となるのがAndroidとiOSです。
    AndroidはGoogleが出しているマルチタスクOSで、今では日本のいや、世界規模で60%以上のシェアを誇るスマートフォン用OSです。
    マルチタスクOSということは、複数のアプリを同時に動かす事ができます。
    つまり、CPUは絶えず何かの処理を行なう事が可能な設計になっています。
    なにか処理をすると待機時に比べてはるかに大きな電力を利用することとなり、バッテリーへ負荷をかけることになります。
    また、システムレベルではアプリを終了させる仕組みを持っておらず、アプリ側の設計が悪いと裏でずっと動いていると言うことが珍しくありません。
    何か裏で通信をしていたり、情報を操作していたり、ろくな事をしないと言われることもありますし、実際に動いているアプリによっては本当にろくでもない動きをすることも少なくありません。
    これはiPhoneに比べてバッテリーがもたないと言われる理由の一つです。裏で通信を行うためにバッテリーを消費し、よくわからない処理をさせていることからCPUに負荷をかけてバッテリーを消費、どんなに大容量のバッテリーを積んでいても切りがありません。
    対してiPhoneに使用されているiOSはマルチタスクではありますが、一定の動作以外のことを制限する様になっています。
    画面の上に表示されているアプリ以外は裏でずっと処理を続けることは無く、例えば通信中に別のアプリに切り替ると通信は一度中止され、勝手な通信は行なれない(一部アプリ等を除く)
    バックグラウンドになったときにそのまま一時停止するような作りとなっています。
    また、マルチタスクバーから簡単にアプリを終了させる事も可能なので、気になるときにはどんどん終了してしまう事ができるようになっています。
    この辺りはAndroidはiOSよりも後発でありながらなぜか劣化している、むしろ裏で何か情報を得るためにあえてこのような仕組みにしているのでは無いかと邪推してしまう事もあります。

    今後のバッテリーは…

    益々バッテリーには辛い時代になっていくでしょう。
    特にスマホの液晶の大型化、チップの消費電力の上昇、技術の停滞。
    杜撰なソフトウェア設計など、様々な問題があります。
    正直、もっとスペックが上がったとして、どこまでの人々がついてくるのでしょうか。
    スペックの向上だけで発展する市場は、いつしか【これ以上のスペックはいらない】と思われてしまい、需要が大きく低下することが考えられます。
    フィーチャーフォンことガラケーは長い時間をかけて話すだけのケータイから通信端末へと進化し、付加サービスとしておサイフケータイやカメラなどを搭載し、様々なアプローチで進んできました。
    今はそれらは最初からあり、次に何をするのかというとスペックアップ以外になにもありません。
    ただバッテリーを大きくし、液晶を大きくし・・・肥大化していく先にはどうしても「自滅」という言葉が見えてしまいます。
    リチウムイオンバッテリーよりも効率よく、かつ安全なバッテリーが出てくるのを祈りつつ今回は終わりにします。

     

  • まだ見ぬ君のスマートフォンへ~ガラケー化するスマートフォン

    image
    スマートフォンへ変更するメリット、それは手軽にちょっとしたことを調べたりアプリを利用して様々な楽しみを見いだしたりする事でしょう。
    小さいパソコンなので音楽や動画を楽しむことも出来ますし、ゲームだってある程度できます。
    そしてもちろん通話やメールなども可能です。様々な事に利用できるのがスマートフォンの特徴とも言えます。
    しかし、本当にそこまで必要なのでしょうか。

     早い話、ガラケーをやめたいメーカーたち

    スマートフォンの普及に大きな影響を与えたのがiPhone、初代はGSMといわれる通信方式のみ対応だったため日本では発売されませんでしたが、アメリカでは600万台を売り上げるヒット作となっています。
    そして、その後Androidが現れます。Androidとは、OSの事で簡単に言えばWindows、MacOSと考えればいいでしょう。
    これを利用することで、メーカーは独自にOSを開発する必要がなくなります。
    ソフトウェアの開発費用を抑えることが出来る事で、利益を上げやすくなるということでしょう。
    また、世界で使われているOSを利用することで日本のみでは無く海外へ出荷することも可能になり、さらに売り上げを伸ばすこともできます。
    現に、パナソニックモバイルは海外向けに一度は撤退したものの、2012年に再度参入することを発表しています。
    高機能なだけでは無く、日本流の軽量コンパクトな「防塵・防滴(防水)」のモデルをひっさげて。
    スマートフォンは使いやすいかもしれないが、日本が培ってきたフィーチャーフォンの文化もそれほど悪いものではありません。
    むしろ、閉じられた空間に限られていたために使いやすい部分がたくさんあります。
    しかし、これらは日本以外では売ることが出来ない。iモードもEZwebも海外では利用できない、日本という限られた中でしか有効では無いサービスなのです。
    フィーチャーフォンを売ることが出来ない日本メーカーは出来る事ならばフィーチャーフォンの開発を辞めてしまいたい。
    コンテンツホルダーだってわざわざ専用サイトを作る必要がなくなる。確かに一般向けのサイトでは月額費用を取ることが困難になる可能性もあるが、パソコン向けのサービスに入会する機会を作る事になるかもしれない。
    割高のフィーチャーフォン向けサービスで得られなくなる月額料金を、パソコン向けなどでもっと高額なサービスへ切り替えさせる事ができるかもしれない。
    そう思っている矢先にiPhoneのヒットがあり、Androidの登場となった。
    フォーマットを世界標準にしてしまえば、海外需要も見込めるし無駄なソフトのコストも抑える事ができる。
    メーカーにとってはいいことずくめなのがスマートフォンなのです。

    使い勝手が逆行していくスマートフォン

    日本独自の機能を搭載しつつも、海外モデルではそれらをつけない(利用できない)ようにすればいいだけのことです。
    そうしたモデルで海外でも売れるようにがんばろうとする努力のかけらは見られます。
    しかし、iモードに始まった文化はなかなか払拭することが出来ません。
    1999年から始まったサービスなので、10年以上も使われてきたシステムです。そう簡単には皆がなじむわけではありません。
    フルブラウザと呼ばれる、一部高機能フィーチャーフォンに搭載されていたPCと同じサイトを閲覧できるサービスも出てきていたとは言え、その機能は限定されており解像度の問題などから常用するというところにまでは至らないのが一般的でした。
    そしてスマートフォンが登場しパソコンと同じように、それこそFlashがあるサイトやhtml5、動画サイトだってみることが可能になっていきました。
    しかし、パソコン向けのサイトはさらに発展していき、スマートフォンの解像度では事足りない事が出てくるようにもなっています。
    特に縦持ちが多いスマートフォンでは、横長のパソコンディスプレイと根本的な構造が異なり、やっぱり見づらいところが多々ある。
    ではどうすればいいのだろうか。
    簡単だ、スマートフォン用のサイトを作ってしまえばいい。そうすれば、スマートフォンに特化した見やすさを得られる事になります。
    あれ?
    コンテンツホルダーからしてみれば、結果としてスマートフォン用のサイトと一般パソコン向けのサイトを構築する事になってしまう。
    手間が増える割に、スマートフォンむけサービスは専用のポータル、AndroidならばGoogleplay、AppleならばApp Store。
    それぞれがっちりと入り口を押さえており、フィーチャーフォン時代のようにキャリアが生殺与奪の印を持たなくなる。
    コンテンツホルダーの思惑は外れてしまうこととなる。
    ましてや、スマートフォンではYouTubeやニコニコ動画なども容易に見ることが出来る。
    フィーチャーフォンにあった「着メロ」もMP3ファイルを直接扱えるスマートフォンでは存在する意味が無い。
    自分で買ったCDなどから直接音楽や動画を取り込むことが可能になってしまうのだから。
    すべてとは言わないが、コンテンツホルダーとしては手間が増えても利益が増えない散々な結果になってしまっている。
    また、デコメといわれるデコレーションを販売していたところにも影響が出ている。
    というのも、デコメはキャリアメール(@docomo.ne.jpなどのメールアドレスを利用するサービス)でこそ真価を発揮し、Gmailなどのパソコンで使われているサービスではあまり利用されることは無い。
    また、SNS(ソーシャルネットワークサービス、Facebookやmixiなどのサービス)やメッセンジャーサービスでも利用されることはほとんど無い。
    いちいちデコメサイトで有料サービスを受けなくても版権がらみで無ければ有志が作成したものを落とすことも可能となってしまっています。
    オリジナリティを出し切れないコンテンツホルダー、サービスそのものが不要となってしまっているコンテンツホルダー、雨後の竹の子のように現れた数多くのサイトのうち、多くのサイトは廃業やコンテンツの変換などを強いられることだろう。

    過渡期のナンセンスな「専用サイト」

    現在はまだスマートフォンへの過渡期とも言えるでしょう。
    そのため、専用サイトを作成するというナンセンスな事が行われています。普通に考えれば、スマートフォンにすればパソコンと同じように扱えるので、専用サイトなんて必要無いというのが理想型なのですから。
    ここ最近出ているハイエンド機で横持ちするならばこの症状は少し押さえられるかもしれません。
    1200×720ドットという解像度ならば、ワタシが普段利用しているノートPC、TimelineX AS3830Tの解像度と大差が無いのですから。(1366×768ドットの解像度を持っている)
    パソコンはこれらの解像度を11インチや13.3インチといった大きさで表示している。(1インチは2.54センチメートル)
    ほぼ同じ解像度を5インチや4インチ程度で表示しているのだから、その文字の細かさは「ご理解ください」と言ったところかもしれない。
    かといって、スマートフォン専用サイトを作るのはナンセンスだ。
    そういうことをするのであれば、「何のためのスマートフォンなの?ガラケー(フィーチャーフォン)で十分なんじゃない?」と感じさせてしまうことがあるからだ。
    メーカーは自社の思惑の関係でコンテンツホルダーを殺し、利用者をも理不尽な世界へと向かわせているのでは無いでしょうか。

    日本のパソコンの歴史を見ているようだ

    歴史は繰り返すと言うが、この流れは20数年前を思い出してしまう。
    巨人NECの98シリーズとEPSONの互換機、企業ベースに食い込んでいたFMR(FMVシリーズの前身でなんちゃってDOS/vマシン)シェアは少ないが小穴ユーザーが多いX68000。
    それぞれOSも異なり切磋琢磨していたがDOS/vという黒船が現れNEC以外はすぐにDOS/Vへ転換、NECも数年の間を置いて転換していったあの頃。
    海外メーカーの安価で高性能なパソコンが出ることで駆逐されていった日本メーカー。
    フィーチャーフォンで独自性と独自OSを持っていた各社、Androidという統一OSが現れそちらに流れていく各社。
    間違った方向で付加価値をつけていき、市場に受けいられなかった日本メーカー。
    独自性を出せずに海外メーカーに駆逐されていく様をみていると、同じ事が起きているのかなと思ってしまう。
    日本向けのサービスを付加価値とすることで生き残りを図る各社、しかしそれは生き残りの手段では無い事は誰の目から見ても明白だ。
    そのときのことがフラッシュバックしている。
    それらをつけて生き残るのならば、フィーチャーフォンで十分なのだから。
    おそらくこの流れは止まることが無く、個人的にはNECや富士通は市場から撤退するのでは無いかと思っている。
    シャープもいまの状況を見る限り撤退の可能性もあるし、そうなると日本メーカーとしてはパナソニックしか生き残らないと言うことになってしまう。
    あ、ソニーもあるがアンチソニーなのであえてごめんなさい、スルーします。
    パソコンとしてもパナソニックはレッツノートという名作を生み出し、いまでも市場で生き残っているがultrabookを名乗る各社に苦戦を強いられている。
    良くも悪くもガラケー文化から抜けきらないいまの日本メーカー、歴史は繰り返すかもしれない。
    出来る事ならばそうなっては欲しくないと思っています。
    こうして考えると、スマホは必要か?でも書いたとおり、無理してスマホにする必要って何でしょうか。
    単にメーカーがガラケーを駆逐したい。という一点に絞られてしまっているのでは無いでしょうか。
    それはさすがにどうかと思ってしまいます。

    といいつつ、ワタシはグローバルモデルのMOTOROLA PHOTONを使っているんですけどね(笑)
    おサイフケータイやワンセグなどに興味が無い私のようなユーザーも多くいることをわかって欲しい。
    だって、それらが無ければだめというならば、iPhoneがあんなに売れるわけは無いのだから。

     

    今回はだらだらと愚痴っぽく書いてしまいました。
    でも、日本メーカーが今後飛躍して欲しいと思う気持ちはあります。
    あ、ソニーは嫌いなのでつぶれてもいいですけどね。

    次回は未定です。